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温水プールで倒れた男性を救助、5人に感謝状

感謝状を受けた5人

 豊中市北消防署(下村義和署長)は12月25日、市立二ノ切温水プール(東豊中町5丁目)で、プール利用中に倒れた60代男性に心肺蘇生法を行い、人命救助に協力した5人に感謝状を贈った。
 5人は豊中市スポーツ振興事業団に所属し、同プールで勤務する阿部和基さん(芦屋市)、大垣恵子さん(新千里南町3)、川原小百合さん(島江町)、白井博將さん(庄内栄町4)、秦陽一さん(東豊中町)。事業団は、心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)の使用について、定期的に講習を実施しており、このことが今回の救命につながった。白井さんは「以前の職場では、同様の症状を起こした人を助けることができなかった。今回は絶対に助けようと無我夢中でした」と話した。
 7月3日、水泳教室に参加していた男性は気分が悪くなり、プールサイドに座り込んだ。不審に思った大垣さんが声を掛けても反応がなかく、両足のけいれんを発症。大垣
さんはすぐさま他の職員に応援を求め、川原さんが119番通報。駆け付けた白井さんは心肺停止状態と判断し胸骨圧迫を始め、阿部さんが人工呼吸、秦さんがAEDを使用するなど、それぞれ分担して応急処置にあたった。
 救急隊が到着の際は意識がなかったものの、心拍と呼吸は再開されていたという。5人による素早い救命活動と救急隊や病院との連携が功を奏し、男性は一命を取り留めた。病院に入院した後、社会復帰を果たした。
事業団は月に1回、心肺蘇生法やAEDの使用についての講習を実施。1人が実習を行い、複数の職員がチェックするなど救命技術の向上に努めている。
 下村署長は「その場に居合わせた人の救命活動によって心拍と呼吸を再開させるのは、非常にまれなこと。日ごろの講習が今回の救命につながったと思う。今後も継続して講習をし、勇気を持って行動してほしい」と感謝を述べた。
=情報提供・豊中市(梶川伸)2015.12.26

更新日時 2015/12/26


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