押しつけ花物語(26) ナンキンハゼのグラデーション
秋になると、押し花ではなく、押し葉もしてみたくなる。木々の紅葉に目が向かうからだ。
そもそも、私の押し花は紅葉から始まった。仲間で兵庫県宝塚市の武田温泉で忘年会をしたことがある。泊まったのは紅葉館という旅館。色づいたイロハモミジの葉をあしらった額が、廊下に飾ってあった。
聞いてみると、女将が紅葉館にちなんで作ったという。「これならできそうだ」。そう思ったのが、押し花づくりのきっかけとなった。
100円ショップの小さな額に入れるので、葉は小さいものを探すが、意外と見つからない。ありがたいのはナンキンハゼ。大きい葉に混じって、可愛い葉の混じっている。それを少しいただく。
ナンキンハゼの紅葉は見とれてしまう。緑から黄色、だいだい色、赤へと染まっていくが、葉が多いので、1本の木で、1つの葉でたくさんの色が入り混じる。(梶川伸)2015.11.04
更新日時 2015/11/04