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編集長のズボラ料理(142) 花オクラおにぎり

色がきれいなのがミソ

 僕は京都府と奈良県の境界線上から、約200メートル京都側に住んでいる。奈良県側は奈良市である。
 最寄りの駅は近鉄高の原駅で、奈良市側にある。家の前のイオンの中を通っていくと、10分で着く。イオンの通路には府県境が引いてあり、そこを越えていく。帰りもそうだ。昔は観光地で境界線があると、行ったり来たりして遊んだもんだが、今はほぼ毎日のことで、面白くも何ともない。
 奈良市側には歩いて10分ほどの場所に、市立図書館の分館があり、時々のぞいてみる。ただし、奈良市在住、在勤ではないので、本を借り出すことはできないが。とはいえ、ほとんどは奈良県民、奈良市民といっていい。
 しかし、散歩となると、京都府民、木津川市民に変わる。京都側は半田舎で、20分も行けば田んぼがあって、歩くのには気持ちがいい。
 ミニバイクを使えば、10分ほどで地元の農産物を売っている施設に着く。しかも、道路をはさんで2つも。そこで、地元の野菜や米を買う。知らない野菜もあるので、食べ方も教えてもらう。
 知らなかったものの1つに、花オクラがあった。黄色いきれいな花である。畑のそばを通れば、オクラを栽培している農家もあるので、オクラの花はよく見かける。しかし、その花よりは少し大きいような気もする。もしかすると、実ではなく花を食べる種類は違うのかもしれない。
 食べ方がわからないので聞いてみた。生のまま切ってサラダの混ぜるか、おひたしがいという。言われた通りにしてみたが、特別味があるわけではない。
 生でたべられるのなら、と思いついたのがおにぎりだった。俵にぎりを作り、花オクラで巻く。しかし、いくらズボラでも、これで料理とはおこがましい。梅干しの皮を乗せてみた。色合いで料理らしく演出しようと思ったのだが、ズボラ度は変わらないか。
 地元産品の施設が「2つも」と書いたが、「2つもある」とはしなかった。残念ながら、1つが店仕舞いをしてしまった。しかも大きい方が。花オクラを売っていた方が。花の命は短い。(梶川伸)2015.08.12

オクラ

更新日時 2015/08/11


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