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五月山動物園でヒツジの毛刈り

毛刈りを行う受講生ら

 5月1日、池田市立五月山動物園(綾羽2)で毎年恒例のヒツジの毛刈りがあった。熱中症による食欲不振を防ぐためと、雑菌などによる皮膚病を予防するために毎年この時期に行われている。
 動物園のヒツジは全部で14頭(オス6頭、メス8頭)で、この日毛を刈られたヒツジは2頭。その内の1頭(体長1・3メートル、体重50キロ)を、職員3人に指導を受けながら市立緑のセンター(五月丘5)で実施している「草木染・織教室」の受講生19人が順番に刈っていった。大きな電動バリカンで受講生は怖がりながら刈っていたが、ヒツジは慣れた様子で、おとなしくしていた。今回刈り取られた毛の量は約3キロ。
 この催しは人気があり、市民以外にも近江八幡など遠方から参加する人もいた。友人に紹介されて受講している宮内博子さん(大阪市)は「ヒツジの毛を刈ってみて初めは自分がヒツジの気持ちになってかわいそう、怖いだろうにという思いが強かった。でも実際刈った後ヒツジの肌を触ると、やわらかくて温かく、生き物に対する感謝の気持ちが沸いた。織物教室でここまで体験できるところはないので、とても貴重な時間でした」と満足そうに話した。
 今年で25回目となる「草木染・織教室」は、五月山動物園のヒツジの毛を使った作品作りを体験できる教室。刈り取った毛を洗浄し糸に紡ぎ、ヨモギの葉やタマネギの皮で染めて、マフラーなど受講生がオリジナル作品を作り、11月ごろには作品展も開かれる。
 教室の講師を務める中村千枝子さんは「ただの織物教室ではなく、毛を刈って糸から作る教室は全国でも珍しい。なかなか体験できない内容になっており、市内からだけでなく、多くの方に参加していただいています。いちからモノを作り上げたときの達成感がこの教室の魅力」と語った。=情報提供・池田市(進藤郁美)

更新日時 2013/05/02


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