編集長のズボラ料理(836) タマネギのカレーソテー
大阪市・大阪駅近くの居酒屋さん「潮」で、友人と一杯飲んだ。同じ名前の別の店、また似たような名前の店にも何度か行ったこともあるので、チェーン店かもしれない。
何度か行ったのは安いからだった。1つの店では、アワビをたらふく食べた。刺し身、バター焼き、もう1つ蒸しアワビだったか。同時に3つ頼むと、店の人は「アワビ3兄弟」と厨房に伝えた。
豪華絢爛と見えるが、ちょっと雰囲気は違う。アワビは大きくない。いや、トコブシと間違うほどだから、小さいと言った方が正確かもしれい。だから、「たらふく」もオーバーかもしれない。さらに言えば2人で3種だから、大したことはない。しかも1品が数百円だったから、通常は値段と大きさには触れず、3種だけを強調して、知り合いに「アワビ三昧」と伝える。
今回、メニューで目についたのは「たまねぎ爆弾」。タマネギ料理は安いこともあり、注文してみた。名前からいって、想像できた。丸ごとレンジでチーンしているに違いない。運ばれてくると、ほぼその通りで、上に塩コンブと刻みネギが乗っているのが、その店の特徴だった。安い料理でも、丸ごとは迫力がある。
タマネギといえば淡路島。高速道路のパーキングエリアでカレーを食べれば、小さいながらも丸ごとのタマネギが入っている。遍路仲間で「ゆこゆこ」の安いプランで、淡路島海上ホテルに泊まった時も、朝食に「淡路島タマネギのあんかけ」が出てきた。もちろん丸ごとだった。淡路島では朝からタマネギだらけなのだ。
ホテルでは、花火大会があった。海上花火を見たのではない。売店で花火を買って、海辺でやった。もう1組、若いカップルが花火をしていた。こちらも男女だか、平均年齢80歳前の7人だから、ロマンチックさは皆無。
花火セットの中に線香花火もあって、人生燃え尽きる寸前の僕たちにはふさわしいと思い、それぞれ火をつけた。ところが、最近の線香花火は改良されているようで、ピカピカ、チカチカが長く続き、なかなか燃え尽きない。高齢社会のように、しぶとかった。
ズボラ料理でもタマネギは重宝する。丸ごとチーンは簡単だから、時々食べる。輪切りにするとさらに使いやすく、マヨネーズソテーにもする。今回はカレー粉を使った。
タマネギを輪切りにする。小麦粉にカレー粉とコショウを混ぜ、タマネギの表面にまぶす。フライパンでバターを溶かし、タマネギの両面を焼き、途中でふたをして蒸し焼きの過程も加える。
淡路島に行ったのは、西海岸が様変わりしてして、テレビ番組でよく紹介されているからだった。行ってみると、年齢層が若く、居心地が悪かった。年寄りが行くには勇気がいる。花火同様に。(梶川伸)2025.11.07
更新日時 2025/11/07