編集長のズボラ料理(759) 豆腐とナガイモのチーズ焼き
半田舎に住んでいるので、おもしろい光景に出会うことがある。まず、新しい住宅街の方の光景を1つ。新興ではあるが、もう何十年も経っているから、安定した住宅街ではある。
毎週木曜日の午後4時から、自宅近くの地域の公園に、紙芝居のおじさんがやってくる。子どもたちはここを、「トンエンル公園」と呼ぶ。正式の公園名ではない。ちょっとした土盛りがあり、短い通路が抜いてあるからだろう。
公園にはブランコや滑り台問いttら遊具があるし、階段や藤棚もある。どれを名前にしてもいいのだろうが、土盛りの通路を背中を曲げて通り抜けるのが、子どもたちにはおもしろいのだろう。
地域に公園はほかにもある。「ゆうれい公園」「ひだまり公園」と呼ばれる。だれが名づけたのかはしらないが、おもしろい名前ではないか。少なくと、ゆうれい公園は子ども発想に違いない。
紙芝居がテレビで紹介されたことを、近くの子どもが教えてくれたので、見に行ったことがある。いつも以上に子どもの数が多いように思った。パラパラと雨が降ったり止んだりの空模様だった。子どもに 「紙芝居あるの?」と話しかけると、事情通の男の子が、「この天気ならある」と断言した。間もなくおじさんはがやってきて、1時間ほど紙芝居をし、クイズを出し、お菓子を売っていた。
田んぼが広がる田舎の方を散歩すると、「トーフー」と音が聞こえることがある。豆腐屋さんが車で販売している。子どもころに聞いた音なので懐かしい。
豆腐は好きなので、遊び仲間で工場見学に行ったこともある。大阪府茨木市の伏見屋だった。見学が終わると、商品の試食があった。できたての豆腐やゆば、厚揚げなど10種類ほどが出てきて、最後は豆腐を使ったチーズケーキまで。試食というよりも、豆腐のフルコースといった雰囲気だった。ただ1つ足りないものがあり、それはアルコールだった。
豆腐は水切りしてから、ボウルに入れる。ナガイモも細かく切って入れ、色がかわらないように少し酢を垂らす。とろけるチーズ、かたくり粉、細かくした塩コンブ、青ノリの粉も加え、よく混ぜる。それを円盤状に成型する。フライパンでバターを入れて熱し、成型したものの両面を焼き、最後にしょうゆを垂らして、さらに焼く。その際、円盤が崩れないよう、箸やフライ返しで中央に寄せながら焼く。
伏見屋の試食のあと、もう1つ工場見学をした。吹田市のアサヒビール吹田工場。最後のビールの試飲が目的で、伏見屋で欠けていたものを、十分に取り戻した。(梶川伸)2024.09.20
更新日時 2024/09/20