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編集長のズボラ料理(741) 缶詰めのマグロステーキのはるさめ添え  

木の芽をふると、ちょっと料理らしくなる

 クローゼットに、防災用品を入れたリュックサックを置いている。中身はいろいろだが、うちの特徴は、ビニール袋がたくさん入っていることだろう。阪神大震災の被災者から、ビニール袋が役に立った、と聞いたことを覚えているからだ。
 ビニール袋は大小そろえているので、さまざな入れ物として使える。水を入れるポリタンクの代わりにもなる。水が出なければ食器は洗えないから、使い捨ての食器代わりとしても役に立つ。
 防災袋には、懐中電灯のついたラジオも入っている。これはレバーをクルクル回して電源にする手動式。電気が通じていなくても、体力さえあれば情報も得られるし、灯りを確保することもできる。
 非常食は缶詰め2つと、クラッカーのようなお菓子2つ。毎月30日に新しいものと入れ替える。月末という節目もあるが、最大の理由は自宅前にイオンがあり、「20日、30日5%オフ」だからだ。
 あたらしい食べ物をリュックに入れると、1か月前のものは食べることになる。そこで、買う時は前回と同じ物にならないよう気をつけているつもりだ。ただ、前回買ったものを覚えるは、後期高齢者になると簡単ではない。お菓子類ではナビスコのリッツとプレミアムクラッカーが、しょっちゅうダブってしまう。やはり、自分の好きなものを選んでしまうのだ。この2つは、ビールのつまみにいいのでかまわないと考えるが、その自分への甘さがまた同じ失敗を繰り返す。
 缶詰めはどうか。サバがよくかぶる。これは仕方がない、イオンの缶詰めコーナーの3分の1ほどはサバ缶だからだ。もう1つはスパム。これは缶詰めコーナーでは異彩を放ち、だから買ってしまう。
 サバの次に多いのは、ツナだろう。これにはほぐした物と、マグロステーキのようなものがある。ほぐしたものはさらに、オイル漬けと甘辛く煮たものに分かれる。
 今回のズボラ料理は、マグロステーキを使った。缶詰めだから食べ物としては完成品だが、いくらズボラでも、それではおもしろくない。
 乾燥はるさめをゆでて戻してゆで、しばらく湯につけておいてふやかす。マグロステーキの缶詰を開け、皿に全部移し、はるさめをマグロの周りに置いて、汁をからませる。
 結局は、料理というほど手を加えていない。あまりに恥ずかしいから、上にサンショ・ウの葉をふってみた。まあ、非常食だから、これでもいい。災害時の予行演習と思えば。(梶川伸)2024.08.01
 

更新日時 2024/07/01


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