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編集長のズボラ料理(732) ソラマメとジャガイモのしょうゆ牛乳和え

色が汚れないようにする

 半田舎に住んでいるので、散歩コースには事欠かない。大きく分けて、東西南北の4コースがある。
 最近は北と東を選ぶことが多い。どちらも20分ほど歩けば田畑が広がり、春から初夏は見るものも多い。田んぼでは田植えがあり、その過程がおもしろい。畑では豆類が多く、緑が目に優しい。
 豆類で不思議に思うのはソラマメだ。枝から斜め45度くらいの角度で空に向かって実をつける。重いに、よく支えられるもんだ。自分のことに照らし合わせて、なおさらそう思う。そんな力強さを持ちたい、と。
 先日、公園の鉄棒にぶら下がってみた。僕の前に同年配の男性が鉄棒で、懸垂を数回していたからだ。自分にもできるかどうか、試してみたくなった。
 何と、ぶら下がっているだけで大変。5秒も持たないではないか。懸垂などとんでもない話。その時、新聞記者時代の思い出がよみがえった。
 当時、会社は大阪市・北新地の入り口にあった。だから、仕事が終わるとよく飲飲んだ。ある日、4人で飲みに行った。まず、居酒屋さんへ。続いてジンライムの店へ。そして、3軒目は鉄棒。
 何?と思うかもしれないので、説明がいるだろう。ジンライム時点で酔っぱらっていたので、後はは支離滅裂だった。近くに廃校になった学校があった。そのことが話題になり、1人が校庭の鉄棒で逆上がりをしようと言い出した。
 この発想自体がおかしいし、それに従った僕を含めた3人もおかしいが、酔っぱらいは 土うにも止まらない。  どうやって校庭に入ったかは覚えていないものの鉄棒にたどり着き、順番にトライした。僕ともう1人が成功し、残り2人は失敗だった。ただし、さらに良いが回ったのは、4人とも一緒だった。
 それから40年も経つから、腕の力がなくなるのも当然。それでも、鉄棒にぶら下がることもできないことにショックを感じた。そうだ、ソラメメを食べて、力をもらおう。
 ソラマメはさやから外し、塩を加えてゆでる。ゆであがったら皮をむく。ジャガイモはさいころ状に切って、レンジでチーンをする。両方をボウルに入れる。しょうゆ、みりん、牛乳、ワサビを混ぜ、ボウルに注いて和える。器に盛って、カツオ節をふる。
 力強い料理を目指したが、ズボラらしく軟弱な食べ物になってしまった。これなら、懸垂が「できなくても、作ることができる。(梶川伸)2064.05.20

更新日時 2024/05/20


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