編集長のズボラ料理(702) 生ハムの昆布じめ
近鉄百貨店奈良店が、僕の家から案外近い。歩いて1時間20分。
行きは田舎道をノンビリ歩く。帰りはしんどいので近鉄電車に乗る。急行なら1駅で4分、普通なら2駅で6分。結構近い。
奈良店は大改造をして、2階に北海道の食品を売る「どさんこプラザができた。時々、歩いて北海道に買い物に行く。
先日、日高コンブを安く売っていたので、買ってみた。量が多く、さて何を作るか。思いついたのが、昆布じめだった。ここは「コンブ」ではなく、「昆布」と書きたい。
遊び仲間と秋田県の乳頭温泉に泊まったことがある。乳白色の温泉も良かったが、食べもにも満足した。
囲炉裏端で食べた。席につくと、イワナを串刺しにして山椒塩で焼いたものが、火のそばに刺してあった。これだけ、参った!である。畳の上に置いた盆に、ミズ、ヤマブキ、ナラタケといった山菜が並ぶ。参った、参った。
メーンは、囲炉裏での焼き物。幡平ポーク、ヤマイモつくね、トンブリしんじょう、参った、参った、参った。
囲炉裏のかぎフックには鍋。具の主役は山のいもを丸めたものとくるから、参ったの4乗。
トドメはベニマスの刺し身の昆布じめ。大変高価なものはないが、みんなが良くて、酒の味などわすれるほどだった。
しばらくの間、僕は知り合いに乳頭温泉に行くことを薦めた。一緒に行った友人のうち2人も同油だったそうだが、僕と違うのは、ほかの友人を誘って、また行ったことだった。
コンブじめでは、別の思い出がある。仕事で富山県に行った折、大阪へ変える時間待ちで、駅前の居酒屋さんに入った。シロエビの刺し身が出てきた。1尾ごとに殻をむいて。その手間にかけ方に感動した。
また、知り合いに言いふらした。言いふらしてみるもんだ。弟が「昆布でしたお刺し身白海老(えび)」を送って来た。喜んで荷物を開けると、トロロ昆布を使っていた。こえれも昆布の味がしたが、どうせなら普通の昆布でしめてほしかった。弟に言いはしなかったが。
冷蔵庫に生ハムがあった。昆布に少し酒をふっ生ハムをはさみ、ラップでしっかり包んで、1日置く。簡単、簡単。これぞズボラ料理の極意。これは、いろいr使えるぞ。ヒントをくれたどさんこプラザと乳頭温泉、ついでに弟にも感謝。ただ、生ハムの場合、塩味がやや強まったような気がした。(梶川伸)2023.12.09
更新日時 2023/12/09