このエントリーをはてなブックマークに追加

編集長のズボラ料理(468) 黄色と緑の卵焼き

上はベーコンのみじん切りも加えた

 黄色はよく目立つ。卵焼きが人気なのも、そおのせいに違いないとにらんでいる。
 僕も黄色が好きで、Tシャツも黄色一色のものが多い。蛍光色の派手な黄色も一色も、全く躊躇しない。
 それには理由がある。25年ほど前、自転車で四国88カ所を回ったことがある。車道を走るので、車が怖い。そこで後からくる車の運転者が気づきやすぃように、目立つ黄色のシャツを着ていた。
、遍路道周辺には、お遍路さんをもてなす「お接待」という風習がある。9番札所・法輪寺で店を出していたおばちゃんから、お接待を受けた。売り物の焼きイモをもらったのだ。これはありがたいことだったが、もっとうれしいことがあった。
 「学生さん!」。この言葉で呼びとめられたのだ。学生?当時49歳だった。大変なお世辞ではあるが、派手な黄色のシャツも、影響して板に違いない。
 ありがたく食べた焼きイモも黄色で、できすぎた話。遍路ではまだ序の口で、その後、山登りなどの難所があるが、学生を呼ばれたことで、「やるぞ」の意欲がわいてきた。結願できたのは、黄色のおかげと言っても過言ではない。
 結願の88番・大窪寺は黄色いイチョウの葉に飾られていた。みんな事実ではあるが、ここまで書くと、「過言」で、こじつけかも。
 黄色への思いを人に語ると、「ええ年をして」と言われる。しかし、プレゼントに黄色のTシャツををもらうことがあるから、好きなことは言ってみるもんだ。この前は、カッターシャツ用の黄色の生地で、ベストのようなものを作ってくれた。お腹の所に横に引くファスナーがあり、ポケットになっていた。カンガルーのお腹の袋のようで、大変便利だが、切ると交通安全のおじさんに変身する。それでも交差点で立つこともなく、普通の場所で着ている。
 アレルギーの人を除けば、卵焼きを嫌いな人は皆無に近い。僕は勤めている時、会社近くの定食屋さんでよく食べた。その店の人気は、出し巻き定食、サバの塩焼き定食、ニラレバ定食の3つだった。どれも食べたが、やはりだし巻きが最も多かった。黄色で目立つ以外に、形が大きいのもひきつけた要因だった。
 おもしろいのは、どの定食ににも、少しではあるが、マグロの刺し身の小鉢がついていた。このお得感も大きかった。
 黄色と緑の組み合わせはきれいなので、卵焼きに採用する。ブロッコリーは少しだけ電子レンジにかけて柔らかくし、頭の部分を細かく切る。大葉、ネギも細かく刻む。卵をボールに割り入れ、ブロッコリー、大葉、ネギ、牛乳少し、白だし少しを入れてかき混ぜ、卵焼きを作る。
 黄色と黒も目立つ。これはノリを使えば卵焼きでできる。最近は緑と黒もはやっている。これはどう作ればいいのか、全集中で考えてみる必要がある。(梶川伸)2020.12.26

更新日時 2020/12/26


関連リンク