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編集長のズボラ料理(435) イカの刺し身のウニしょうゆ

この場合は足も刺し身で食べた

 イカは人気者である。理由の1つは、種類が多いことだろう。
 アオリイカしか食べない友人がいる。すし屋に行っても、イカは頼まない。アオリイカを頼む。なかったら、中トロに注文を変更する。これはイカがなものか。
 モンゴイカもスルメイカも、場合によってはホタルイカだってあるではないか。徳島弁でいえば、「あるでないで」だ。
 食べ方もバラエティーに富む。これも人気の理由だと思う。刺し身、フライ、天ぷら、煮つけ、ニンニクオイル炒めと、ズボラな僕でさえ、そのくらいの料理名をあげることができる。
 ただ、疑問が解けないことがある。油で揚げたものに、イカリングという呼び方がある。何ともおしゃれな名前ではないか。「好きな人からもらう指輪なら、カーテンリングでもいい」と、これまた粋な言い方がある。それなら、イカリングはもっといいだろう。食べられるし。
 話がそれたが、イカリングはイカの輪切りのフライである。同じ揚げ物でも、天ぷらとなると長方形と決まっている。これが疑問なのだ。リング天ぷら、平たいフライがあってもいいのではないか。
 スーパーに行って、刺し身になっていると、これほど便利なものはない。糸づくりは美しくもある。ただ1つ、納得できないことある。
 糸づくりの場合少し段差をつけて斜めに並べ、立体的に見せている。ところが、3段目も糸づくりがきれいに並んでいるかというと、そうではない。その段の3分の1はイカだが、残りの3分の2はポン酢などのたれのパックが占めている。
 だからうかつに、「モリモリ3段ある」と考えてはいけない。食べる段になって、1人あたりの本数に計算間違いを起こすことがる。
 一方で、さばいていないイカは使いにくい。まず胴体と頭・足を切り離さなければならない。気をつけないと、はらわたがちぎれて、それを取るのに往生する。次に中の骨を抜くのが面倒だ。爪ではずそうとすると、指が血だらけになる。捨てる頭と使う足を。、切り分けるも難しい。線が引いてないから、どこが境目が全く分からない。最後は皮をむくのに手間がかかる。この下ごしらえができる人は、よっぽど気に長い人に違いない。プロをのぞけば、10人に1人程度しかいなのではないか。
 ということで、皮をむいてあるきれいなイカを買ってくる。それを好きな細さに切る。皿に並べ、ウニしょうゆをかけて食べる。
 ウニしょうゆは、もらいものがあった。なければ、しなかっただろう。普通のしょうゆでは、書くネタがないし。これが料理かどうかは別にして。(梶川伸)2020.09.05

更新日時 2020/09/05


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