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編集長のズボラ料理(306) ズッキーニと生ハムのグルグル巻き

写真を撮った時は、ミツバを使った

 また、巻いてしまえ。それというのも、前回豚肉のネギ巻き焼きを紹介した後、ズッキーニを巻いたものを見たからだ。
 VISAの冊子をパラパラとめくっていると載っていた。チラリと眺めると、有名店のまかない料理の紹介らしかった。シェフでも巻くのなら、素人は2回連続で巻いてもいいだろと、勝手な理由をつける。
 ともかく、巻き物は多い。遍路旅の先達(案内人)で愛媛県宇和島市に行った時、宿泊はホテルで、夕食は郷土料理の店「ほずみ」に案内した。巻き物が出た。タチウオを細い竹に巻き、照り焼きにしてあった。タチウオのそのまま竹輪といったイメージだった。
 切り身のタチウオの塩焼きは、焼き魚の定番の1つだろう。身が分厚ければ、それで完結形だとも思う。それなのに、巻く。どういう意味があるのか。
 巻くからには、あまり厚い身は適さない。ということは、安めのタチウオを巻いているのだろうか。自宅近くのスーパーで時々、やせたタチウオを3枚おろしにした切り身を、天ぷら用に売っている。それを見つけると買う。切り身が5~6枚で300円くらいと安いからだ。そして、パックに書いてある通り、天ぷらにする。薄いので、天ぷら以外に使い用がないからでもある。
 それなのに、ほずみではコースのメーン料理の1つのような顔をして出てくる。つまり、巻いてしまえば、主役級になれるということだろう。厚くては巻きにくいことを、いいことにして。と文句ををつけているが、みりん味の絶品だった。、
 郷土料理に満足したあと、みんなで宇和島駅に行き、入場券を買って、新幹線を見た。四国にも新幹線は走っているのだ。可愛い1両の、決して早くない新幹線。全く料理とは関係ないが、証拠に写真を見てもらう。
 VISAの冊子で見たのも、薄いものだった。それはズッキーニ。そのズボラ流である。
 ズッキーニはスライサーで薄く、長く切る。冊子では確かピーラーを使っていた。軽く塩をふる。しばらくしてから、コショウをふり、オリーブオイルをつけ、少しバジルペーストをつける。なければ、大葉かミツバといった緑の葉物を使う。生ハムと一緒にグルグル巻きにして、皿に乗せる。主役にはならないかもしれないが、見た目がおもしろい。(梶川伸)

更新日時 2018/06/26


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