編集長のズボラ料理(265) ソーセージとレタスの南蛮漬け
お遍路さんのための簡単な休憩所づくりの活動に参加している(四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクトを支援する会のホームページをご覧くださいhttp://www.geocities.jp/henrogoya/=ヘンロ小屋で検索)。
プロジェクトを主宰している建築家・歌一洋さんの事務所で毎月1回、会議を開いている。会議自体は1時間あまりですむのだが、その後が長い。6、7人が、事務所に近い大阪市・本町の居酒屋さん「大名酒蔵」で、会議を続行する。話し合うことは終わっているので、単なる飲み会となる。
その店には看板娘ならぬ、看板おやじがいて、いつも店の外のいすに座って、見張っている。僕らの姿を見つけると、「何人?」と当然のように聞く。テーブルに座ると、人数分の生ビールを、当然のように運んでくる。おやじがそれ以外に仕事をする姿を見たことがないから、看板おやじとしては大事な儀式なのであろう。
その店は、いわゆる居酒屋メニューをたくさんそろえている。白和えだとか、ポテトサラダだとか、だし巻きだとか。それらを適当に注文し、みんなで分け合って、つまみにする。
メンバーの1人が、必ず注文するものがある。ウインナソーセージをフライパンで焼いたものだ。運ばれてくると、赤い着色料で覆われている。昔はよく食べた。しかし、今では昭和の遺品として役割を負っているに過ぎない。赤い色が不気味にも見え、はしを伸ばす人は多くない。だから、皿に何本も乗っているのに、注文者がほぼ1人で平らげる。
それだけ食べて、顔が赤くならならないのが、不思議である。この人、酒をグビグビ飲んでも赤くならないから、化け物に近い。
別の居酒屋さんでは、アジの南蛮漬けをよく食べる。これも居酒屋メニューの定番だが、最近はあまり見かけなくなったような気がする。そこで、自宅でやってみようと試みる。小アジは値段も安いので、失敗してもそれほどのダメージはないし。
しかし、作るのには根性がいる。内臓を取り、せいごと呼ばれるうろこを取らなければいけない。そのために、カッターナイフを100円ショップで買って用意はしてある。しかし、面倒くさいから、結局は居酒屋さんで食べることになる。
じゃあ、というわけで、アジの代わりに、手間のかからないソーセージを使う。ついでに、添え物のレタス、ビアホールメニューの野菜スティックで存在感を発揮するセロリに、脇役としても参加してもらう。
フライパンに油をひき、ショウガの千切りとタカノツメで香りをつける。その油でまずソーセージを炒めて取り出す。次に大き目に切ったレタスを入れ、残りの油ですさっと炒めて取り出す。酢、砂糖、しょうゆ、ゴマ油を混ぜ、ショウガの千切り、ミョウガの千切り、セロリの細切りを加える。そこにソーセージ、レタスを漬けて、しばらく置く。ソーセージは赤くないものを使う。(梶川伸)2017.07.13
更新日時 2017/07/13