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編集長のズボラ料理(149) イワシのつみれ水ギョウザ

イワシギョウザ以外、野菜類は適宜

  新聞社はおかしなところで、会社の中でよく飲み食いをする。地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」を発行するために、毎週月曜日の夜、編集会議をした。それは飲食付きだった。
 その理由は簡単である。飲み物なし、食べ物なしで、良いアイデアが出るはずがないからだ。できあいのものをスーパーで買い、あとは缶ビールと焼酎(しゅちゅう)を用意するでの簡単なものではあっても、だ。
 では、飲めばどうなるか。リラックスして口が軽くなり、議論ができる。しかし、酔ってくると、アイデアのことなど、どっかに吹っ飛んで、追加ビールを買いに行くことになる。
 食べていると、気分が和らいで、良い考えが浮かんでくる。しかし、お腹が満ち足りてくると、考えるのが面倒くさくなる。
 飲んでも飲まなくても、編集会議はそう簡単に成果が上がるものではない。会議は踊るだけなのだ。
 会議には外部の人も参加自由だった。内部だけ議論よりも、外部の目や頭が加わった方が幅が広がる。そして外部の人も加わって、飲み食いしているうち、会議は踊りまくることになる。
 外部メンバーの中に、毎回食べ物を持ってきてくれる人がいた。時には、ホットプレートで焼きソバなどを作ってくれ、すき焼きや鍋もあった。僕たち、飢えた内部メンバーの胃を満たしてくれるので、「生き物係」というニックネームを持っていた。
 ただ、会社宴会の難点は、周辺の職場ににおいをまき散らすことだ。ひどい時には翌日まで、においが残る。だから翌日は、少しおとなしくして、においが消えていくのをひたすら待つ。
 神戸の職場では、ギョウザ鍋をした。水ギョウザに適当な野菜を入れたものだった。30年も前だから、だれがどのようにして具を作ったのか覚えていないが、皮は南京町の中華材料の店で買ってきた。さすが中華の店のものだったので、皮だけはおいしかった。
 そこで今回は水ギョウザ。皮は南京町でなくてもスーパーでいいが、水ギョウザ用のものを買う。具はイワシのツミレ。これもズボラらしく、スーパーで丸めたものを買ってくる。これを皮で包む。ツミレ玉が大きければ、3分の2くらいに切って使い、3分の1の方の残りは、2つまとめて皮で包む。コンソメスープの素か鶏がらスープの素でスープを作る。ローリエ、塩、コショウも入れる。このスープでイワシ水ギョウザを煮る。ハクサイ、シイタケを千切りにして入れて、彩りをつける。
 ズボラらしく簡単だ。ただ、具も皮も買ってくるので、料理と言っていいのかどうか。(梶川伸)2015.10.01

更新日時 2015/10/01


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