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編集長のズボラ料理(698) 鶏のケチャップ炒め

鶏肉は両面をよく焼いてから炒める

 トマトは好きだ。特段高いわけでもないので、食べ比べもしている。
 野菜や果物は何でもそうかもしれないが、最近はいろいろな品種をスーパーで売っている。それを食べ比べるわけだが、僕くらいの味覚では、違いなどわかりはしない。
 そこで、一応基準を設けることにした。第1は大型か中型か小型か。第2は、甘いか酸っぱいか。第3は、水分が多いか少ないか。厳密に言えば、これは味の評価ではないから、さして役に立たないし、他人に薦める時の説明にもならない。
 しかも、基準以外に余分な要素が入ってきて、僕の好みを左右するから、いい加減さはさらに増幅される。まず地元愛。例えば「大和の恵み」。スーパーの地元野菜のコーナーに置いてあったので、たくさんの中から選んでしまった。「ももりこ」は、以前住んでいた徳島の産だったので、世話になったお礼に義理をはたした。          。
 ネーミングにも引き付けられる。「愛するアイコ」「ニッパの恋人」もそうだ。僕が愛に飢えているからだろう。「いちごトマト」はイチゴなのかトマトなのか、どっちなんや、とイライラしたからだった。。
 色の違いは、トマトを選ぶ時の大きな要因になる。どうしても赤いものを選んでしまう。これは半分正しい基準だ。完熟すると、真っ赤になるものがある。これがおいしそうに見える。赤の力は大きい。ただし、色が薄くても、うま味の強いものはある。
 ケチャップは赤い。そう信じ込んでいたが、今回スーパーで買ったケチャプは、使ってみると、少しくすんだ赤だった。くすんだ赤ケチャップには、どうもウキウキしない。味は変わらないのに。
 赤の度合いとは関係なく、今回はケチャップを使う。
 鶏肉のぶつ切りを用意する。フライパンに油をひき、鶏肉の両面をよく焼く。大き目に切った厚揚げ、乱切りのタマネギも加えて炒める。味つけはだしの素、砂糖、酒、ケチャップ、オイスターソース。炒め終わったらさらに盛る。
 今回は最後にオイスターソースを使った。そうなると、赤は濁る。純粋な赤がいいのか、複雑な赤がいいのか、ちっとトマドってしまう。(梶川伸)2023.11.21


更新日時 2023/11/21


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