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編集長のズボラ料理(683) レンコンのニンニクオイル炒め

ゆですぎるとシャキシャキ感がなくなる

 カレーのルーには肉のほかに、野菜がつきものだ。僕のような定年後クッキングの人間にとっては、定番はタマネギ、ジャガイモ、ニンジン。少しベテランになると、トマトが加わるが、定番ご三家との差は歴然としている。
 レンコンは使ったことがない。しかし、食べたことは何回もあるから、カレー野菜では重要な地位を占めているに違いない。
 徳島県鳴門市は、レンコンの産地として知られる。そこにある店「れんまるカフェ」を、僕が先達(案内人)をしていた遍路旅の昼食場所に選んだことがある。「遍路を知ってもらうには、四国を知って欲しい。昼食も地元のものを」を、遍路旅のコンセプトにしていたからだ。偉そうに書いたが、僕自身が地元のものを味わいたいということが最大の理由である。
 このカフェで食べたのは、カレーのランチだった。カレーの上に、レンコンが乗っていた。セットになっていた野菜サラダにも、ポテトサラダにもレンコン。さすが鳴門。レンコンが大手を振っていた。
 同じ徳島県の神山町では、遍路の昼食場所として、「栗カフェ」を選んだ。食べたのはキーマカレー。徳島県那賀町の店「カントリーロード」でも、カツカレーを食べた。だからといって、四国でカレー遍路をしているわけではない。僕が好きなのが第1。安上がりなのが第2で、だいたい1000円以内で食べられ、旅費を抑えるメリットがある。
 栗カフェのカレーには、カボチャ、豆のほかに、ここでもレンコンがトッピングしてあった。この店に決めたのは、デザートに地元の果樹、ポポーを使ったアイスを食べてみたかったからだ。だからといって、四国でデザート遍路をしているわけではない。
 考えてみると、レトルトカレーにもレンコンがよく入っている。京都市の昆布屋さん「おこぶ北清」で買った「お昆布だしカレー」も、レンコンが入っていた。高知土産にもらった「四万十ポークと高知県産山椒のカレー」にも。結局は、コリコリ、シャキシャキした食感がいいのだろう。
 ただ、レンコンにはあまり味がない。だから、カレーのような濃い味が合うに違いない。そう考えて、台所に立った。
 レンコンは縦に拍子木切りにし、鍋で固めにゆでる。この際、味つけに少し酢とだしの素を入れる。レンコンは水分を切り、今度はフライパンでニンニクオイルを作って炒める。最後にしょうゆで味つけをし、ひと炒めする。
 作ってみて、拍子木切りは難しいことがわかった。縦に穴が通っているので、同じ太さに揃えられない。まあ、ズボラ料理だから、気にする必要はない。(梶川伸)2023.08.31

更新日時 2023/08/30


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