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編集長のズボラ料理(679) キャベツの塩麹漬け

漬ける時間好みでは

 定年になって暇だから、台所に立つようになった。作るのは料理という大それたものではない。僕にとって大事な酒のあてか、せいぜいおかず程度のものにすぎない。
 そんな素人ではあるが、何度も作っているうちに、分かってきたことがある。その第
1は、包丁は研がないと切れないということだった。ズボラな僕は、包丁を研ぐのが面倒くさい。すると包丁はだんだん切れなくなって、ついには押したり引いたりを繰り返して、何とか肉を引きちぎる。
 レストランで時々、牛肉がうまく切れず、押したり引いたりすることがある。これは恥ずかしい。周りの目が気になる。しかし、台所ならその心配hかないので、根気よく続けるが、それも限界があり、観念して包丁を研ぐ。
 研ぐといっても、セラミックの棒状のものを使う。簡単だからだ。それでも研いだあとは、切れるようになる。この快感を、酒の席で後輩に話したことがある。偉そうに。
 これは大失敗だった。浅い台所経験による薄っぺら知識がよく陥るわなに、僕も引っかかってしまった。何と後輩は大阪府・堺の包丁を何本も持っているという。これは切れ味がいいらしい。切れ味を保つために、砥石で研いでいるという。本格的な料理人ではないか。それを知り、素人は偉そうにするもんではない。
 分かったことの第2は、流しのごみを入れ・三角コーナーの位置。通常は左奥にある、ジャガイモの皮をむく時には、手前に移した方がいい。そうすれば、むいた皮を、そのまま三角コーナーに落とすとことができる。それを気づくまでに、ジャガイモ100個は必要だった。。
 そんことを、遍路仲間の飲み会で話した。仲間には、ベテラン主婦が何人かいる。彼女らの反応は、「あったり前じゃない」。ベテラン主婦は何でも知っているから、話すす前にいったん立ち止まって考えた方がいい。
 最近はベテラン主婦の言葉は、謹んで聞くことにしている。先日も、キャベツのおかずのことを、偉そうにフェイスブックに投稿したら、すぐ反応があった。「塩麹に着けるといいですよ」
 これは簡単。包丁もほとんど使わなくてよい。すぐさま実行した。浅漬けの素で漬けたことはあるが、塩麹は経験がない。作り方はキャベツの葉を1枚づつはがしてビニール袋に入れ、塩麹を加えてよくもみ、冷蔵庫に1日入れておく。それだけ。
 冷蔵庫にはいつも塩麹が入っている。それなのに、やったことがなかった。なにしろ、塩麹自体を最近は使っていない。ほっておいたら、賞味期限を過ぎるところだった、危ない、危ない。ベテラン主婦は、そんなことまで見抜いている。(梶川伸)2023.08.10
 

更新日時 2023/08/10


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