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編集長のズボラ料理(646) パンのカレーグラタン

材料はいくらでも工夫できる

 食べ物のことを書いているが、実は恥ずかしい話、カレーのルーを作ったことがない。料理に手を出す人は必ずと言ってもいいほど、魚の3枚おろしと、カレーのルーをタマネギを炒めることから作ることに挑戦する。料理の登竜門みたいなもだろう。
 僕は両方とも避けている。めんどくさそうだから、やる気にならないのだ。やったとしても、うまくいくはずがないと、変な自信を持っている。
 僕の場合、カレーはルーを買ってくる。あとは肉とジャガイモとタマネギとニンジンを煮込むだけだから、腕も技も経験もいらない。料理に自分らしさを出すには、どのルーを選ぶかだけのことだ。
 ハヤシライスも似たようなものだ。ルーが違うだけだから。時にカレーのルーと間違って買うこともあっても、それは誤差の範囲と開き直ることもできる。
 最近はレトルトカレーをよく買う。そうなると、肉やら野菜を煮込む作業もない。ご飯にかけたあと、少し甘ければカレー粉をふるぐらいが自分らしで、こうなるとズボラ料理とも言いがたくなる。
 ただ、選ぶのは大変だ。ルーの場合は種類が限られているでスーパーで迷ったとしても、10秒ほど考えれば、自分なりの結論が出る。、
 レトルのの場合は、そうはいかない。スーパーの売り場でも20種類ほどある。スーパーでいろいろな地域の食品フェアがあると、必ずご当地nレトルトカレーが置いてあり、必ず何か買ってみる。さらに奥深いところがあって、旅に出かかると、どこもかしこも土産用のレトルトカレーが置いてあり、必ず買って帰ることになる。
 京都府宇治市の抹茶カレー、神戸市の酒カレー、北海道の宗谷黒牛カレー、和歌山県湯浅町のみかんカレー、兵庫県豊岡市の朝倉さんしょうカレー……。数えでしたら、切りが」ない。
 遍路に行けば、住職カレーや精進カレーがある。何か内面にも良さそうな気がして、必ず買ってしまう。何のために遍路をしているのかと自問自答しながらも、カレー作りからは遠ざかっていく。
 そんな僕の本質を見抜いて、グルメの友人がインド風カレースパイスセットをくれた。説明書通りにすれば、一からに近い状態でカレーを作ることができる。よし、これで、パンカレーグラタンをを作ろう。
 フライパンに油とバターを入れ、セットのクミンとローレルを弱火で炒める。香りが出たらセット外のショウガ、ニンニクを入れ、同じくセット外のおろしタマネギ、カットトマト、合びきミンチを炒める。火が通ったら、鶏ガラスープ、セットのミックススパイス、ガラムマサラを加えて煮詰めていき、カレーにする。
 食パンをカットして容器に入れ、カレーかけ、上にとろけるチーズを乗せて、オーブンで焼く。
 これなら、セットの食材を使わなくても、何とかなる。。でも、セット食材がなくなったら、作らないだろうなあ。順番が覚えられないから。(梶川伸)2023.01.31

更新日時 2023/01/31


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