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押しつけ花物語(45) ツメクサ変化

ムラサキツメクサ、シロツメクサ、コゴメツメクサ、カタバミ

 春から初夏にかけて野原に行くと、必ずシロツメクサが生えている。ありきたりの光景だが、白いぼんぼりの花と緑の葉の組み合わせは涼し気に見える。
 残念ながら、花びらはすぐに下の方から枯れた茶色に変化する。1つの花が純白を保つのは、短い日数でしかない。だから、一面の白と緑に出会えれば、もうけものだと思う。
 白ではなく、ピンクの色合いを塾む紫色のぼんぼりもある。これはムラサキツメクサ。もう1つ、小さな黄色いぼんぼりがある。これはコゴメツメクサ。3つを押し花にする。ツメクサの3変化。
 シロツメクサとムラサキツメクサは直径が1~2センチもある球形なので、そのまま押すことはできない。そこで縦半分に切る。真っ二つにすれが、両方とも茎との接点が残るのだが、それは結構難しい。片側は花びらガパラパラと落ちるので、茎についたもう片方を押す。
 野の花のほとんどがそうだが、赤みのある色は押すと濃い紫に変わってしまう。ムラサキツメクサもそうだった。押した花を紙にあしらうが、半分にしたとはいえ、かなりのボリュームなので、立体的になってしまった。(梶川伸)2021.05.14

更新日時 2021/05/14


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