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ちょっと味見を(1288) 農悠舎王隠堂のランチ

農悠舎王隠堂の料理の一部

 遍路旅のお礼参りで高野山に行って宿坊に泊まり、翌日の昼ご飯は奈良県五條市の山あいの農家レストラン「農悠舎王隠堂」で食べた。地元の野菜にこだわった食事を出している。
 猛暑の中をたどり着き、広い畳の部屋に通されたが、冷房設備はない。その代わり窓を開け放してあり、風がとおりる。扇風機も回っていた。やがて汗はひき、クーラーの冷気ではない、自然の心地よい空気を感じるようになる。
 料理は農産物ばかりだった。食前にプラムのジュース。着席した時に最すでに用意されていたのは、オカヒジキ、ピリ辛ゴボウ、がんもどきの梅酢おろし、ヒモトウガラシ、ヤマトマナ、キュウリの酢の物。炊き合わせとして、ズッキーニ、カボチャ、揚げナス、ニンジン、モロッコ豆。
 食べ始めると、次々に料理が運ばれてくる。ソラマメの冷たいスープ、野菜コロッケ。天ぷらはズッキーニ、サンド豆、大和当帰(ヤマトトウキ)など。大和当帰は初めて食べた。薬草として使われていたが生産量が減り、それを復活させているらしい。生薬としては使わない葉の活用を考え、天ぷらにしたという。
 野菜サラダはフンワリと持ってあるのではなく、巻きずし状に巻いていあった。カリカリ梅のご飯、吸い物、漬け物。決しておしゃれな料理ではないが、地元農業に対する思いの強いコースだった。(梶川伸)2018.08.09

更新日時 2018/08/09


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