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ちょっと味見を(88) 伊吹島のイリコ

伊吹島のイリコ

 讃岐うどんはイリコだし。イリコは伊吹島(香川県観音寺市)産。髙松に住んでいるころ、よく聞いた言葉だ。
 頭をとって煮出すと、薄い金色で、濃い味のだしができる。味が強いので、調味料は少なくてすみ、そのために讃岐うどんのだし汁は色が薄い。
 伊吹島のイリコ工場ヲ訪ねたことがある。煮干しになったものの中から、カタクチイワシの子のイリコを選別する作業中だった。仕事中の人はカタクチイワシの子以外は「魚の子」と呼び、「いくらでも持って帰って」と言っていた。選別されたイリコは、伊吹島産としてブランド価値がある。
 香川県に行くと、伊吹島のイリコを買い求める。今回は炙(あぶ)りイリコ酒を買うこともある。フグのひれ酒のイロコ版だが、これはだしがよく出て、味だらけの酒になる。(梶川伸)2015.05.27

伊吹島

更新日時 2015/05/27


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