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編集長のズボラ料理(70)チンゲンサイのホワイトスープ

スープとシチューの中間くらいの濃度が僕の好みだが。チンゲンサイの代わりにハクサイでも良い

 洋食というと、シチューに結びつくのはなぜだろう。それもホワイトシチューではなく、ビーフシチューである。
 洋食は家で食べたら、洋食ではない。洋食はちょっと、ぜいたくだから、洋食屋に行って、白いテーブルクロスの上で食べなければならない。
 「ちょっとしたぜいたく」を決定的にするのは、牛肉を塊として食べることである。それならステーキとなるかもしれないが、それは「大きなぜいたく」で、ステーキ屋に行く必要がある。でも、そんな金はない。そんな時に、小型の塊のシチューという選択が残される。
 小型の塊なら、カレーで良いではないか。そう思う人がいるかもしれないが、よく比較してほしい。カレーの塊は少し小さくて、「ちょっとしたぜいたく」の雰囲気に欠ける。そんなものは、家で食べればいい。
 わかりやすく、方程式にしてみる。カレーの肉をCとする。ビーフシチューの肉はB、ステーキはSとする。そうすると、次の2つの式が成り立つ。B=2C S=4B
 家か洋食屋か、の関係は豚カツとビフカツについても言える。ビフカツは「ちょっとしたぜいたく」だから、洋食屋で食べるべきなのである。現に、僕が神戸から大阪に転居する時、友人が三宮で昼食をおごってくれた。それは当然のように、洋食屋のビフカツだった。
 家で食べるのは牛肉の塊ならカレーに限る。豚の塊なら豚カツとなる。豚も、塊でなくてよければ、ホワイトシチューとなる。そして、豚肉さえ始末するのが、今回の料理である。
 チンゲンサイをスーパーで買うと、たいてい2株入っている。それを二等分か三等分に切っておく。鍋にコップ5杯ほどの水を注ぎ、コンソメスープの素、コショウ、あればローリエの葉を加えて沸騰させる。そこにチンゲンサイと切ったベーコンを入れ、ホワイトシチューの素の山2つ分と生クリーム、好みで牛乳を加えて、弱火で煮る。
 チンゲンサイのクリーム煮の簡単版である。肉類はベーコンのかけらくらいだから、ぜいたくさはほとんどなく、当然ながら家の食べ物となる。(梶川伸)

編集長のズボラ料理 チンゲンサイ

更新日時 2014/01/19


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