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編集長のズボラ料理(744) 白い酢豚

味つけはなるべく色がつかないものを使う

 娘夫婦に誘われて、京都市の中華料理店「鳳舞楼」で昼ご飯を食べた。娘婿が探した店で、店に着くと自慢そうに、からしそばや白酢豚が人気だと教えてくれた。
 当然、その2つも含めて注文し、紹興酒を飲んだ。娘婿は特に、白い酢豚が気に入ったようで、「普通の酢豚は全体に焦げ茶色をしているけど、ここのは透明近いので白い酢豚」と講釈を垂れながら、紹興酒を薦めた 1つだけ五山があった。娘は一口も手をつけなかった。キュウリが入っていたのだ。いつも、ちょっと怪しい時は、注文する時に確かめるか、キュウリを抜いて作ってもらうように頼む。だけど、酢豚に入っているとは思いもしなかったのだろう。
 娘はキュウリが大嫌いだから、その周辺の野菜なども口にしない。例えばウリ。これはかなりキュウリに近いので、納得できる。
 スイカもキュウリに近いというので、ほとんど食べない。色からして違うので、これは納得できない。その延長でメロンも。これも納得できないkが、高いから、子どもころはむしろありがたかった。今も、いただき物があると持ってくるから、ありがたは継続している。娘婿には悪いが。
 ズッキーニもダメだ。「カボチャの一種じゃないか」と言って薦めるのだが、手を出さい。困ったもんだ、と思っていたら、「ズッキーニもウリ科」と反撃してくる。
 白酢豚はパイナップルも使っていたが、意外な果物も入っていた、ライチだった。中華料理店で酢豚はよく注文するが、これは初めてだった。さらに驚いたのは、味付の甘さが、初めてのレベルだった。
 この変わった酢豚を、自宅でまねしてみることにした。冷蔵庫に薄切りの豚の三枚肉があったので、端から折りたたんでいって厚みを出し、端をカタクリ粉で止め、軽く小麦粉をふって、油でサッと揚げる。パイナップルは缶詰を買ってきた。
 ライチの代わりはイチジク。隣の家の主人が庭の木から取ってくれていた。田舎育ちで、家にビワの木があったが、兄弟が多くて取り合いになり、実が若いうちに摘む作戦で何とか食べたそうだ。その癖が抜けず、もらうイチジクはいつもまで渋い。そこで甘く煮るのだが、今回も冷蔵庫に残っていた。
 店ではキクラゲも使っていてたが、乾燥キクラゲが保存してあるので、それをゆでて細切りにした。ほかにタマネギのくし切り。
 フライパン油をひき、具材を炒める。味つけはチューブ入りのの中華の香味ペースト、白だし、白コショウ。そして、大事なのはパインの缶詰めの汁全部。最後に溶いたカタクリ粉で少しトロ味つける。
 キュウリの代わりは、うちの小さな庭の三つ葉を刻んで振った。れなら、娘が遊びに来た時も、食卓に乗せることもできるはずだ。(梶川伸)2024.05.15

更新日時 2024/07/15


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