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編集長のズボラ料理(697) オクラの竜田揚げ 

焦げすぎると色悪くなるので注意

 夏はそうめんをよく食べる。今年も食べた。
 僕は京都府と奈良県の府県境に住んでいる。奈良には三輪そうめんがあり、親しみがある。
 以前住んでいた香川県には、小豆島そうめんがある。そうめん生産者を取材したこともあるから、これも親近感を覚える。しかも、小豆島の人が伊勢参り帰りに、三輪そうめんの技術を持ち換ったというから、縁がる。
 ただ、違いもある。三輪そうめんは少し綿実湯をつけて伸ばしていく。1本が2本、2本が4本、4本が8本。これに対して小豆島そうめんはゴマ油を使う。8本が16本、16本が32本。取材したから知っているだけのことだ。
 小豆島には、ゴマ油メーカーの大手、かどや製油がある。偉そうに書いているが、香川県に住んだ人なら、たいていは知っていることで、たいしたことはない。
 お隣さんは徳島県出身。徳島には半田そうめんがあり、時々もらう。自宅近くのスーパーでは、香川県の石丸製麺のそうめんを置いている。本来は土産物のうどんの会社だと記憶しているが、そうめんにも手を伸ばしたのだろう。これが安い。だからついつい買いだめる。同時にそうめんつゆも。夏はそうめんまみれで生活している。
 でも、今はもう秋♪そうめんをあまり食べなくなる。そうめんは乾麺だからいいが、問題はそうめんつゆ(麺つゆ)。1度ふたを開けたら、いたみが出る。今年は、急に夏がストプしたから、えらいこっちゃ、である。大急ぎでそうめんつゆを消費した。
 煮物の味つけに便利たが、別の方法も考えた。その1つが、オクラの竜田揚げだった。
 オクラはヘタの部分に包丁ををを入れ、 とがった鉛筆状にする。真っすぐカットしてもいいが、先がとがっている方が見映えする。塩でもんだあと、塩と水分を取って、そうめんつゆにしばらく漬けておく。また水分をふき取り、カタクリ粉をまぶして、油で揚げる。 
 オクラがスーパーから消えるころ、そうめんつゆは使い終わった。でも、そうめんは残っている。来年の夏まで待ってもいいが、秋でも食べたくなることだってある、そうなると大変。スーパーにはもう、そうめんつゆは置いてないのだ。(梶川伸)2023.11.17

更新日時 2023/11/17


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