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編集長のズボラ料理(795) ワカメたっぷりはんぺんしんじょう

はんぺんボールはやや小さめに作る

 しょうこりもなく食材ははんぺんを使い、またしんじょうに挑戦した。
 前回は接着材料が不足していて、しんじょうに見立てたレンコンはんぺんボールが分解してしまっった。今回は気をつけよう。
 それにしても、はんぺんは使いやすい。そのままでも、コンブじめにしたり、バター焼きにしたり、簡単に食べることができる。マヨネーズを使って焼くことがあるが、上に乗せてもいいし、包丁で切れ目を入れて、はさんでから焼くこともできる。マヨネーズにはメンタイコや瓶詰めの練リウニを混ぜてもいい。
 つぶしてボール状円盤状にすることもある。それを、フライパンで焼くこともあるし、吸い物入れることもあるし、蒸すこともある。具はさまざまだから、はんぺんは家庭料理の万能選手といえる。
 しかし、店ではほぼ食べたことがない。家と店の落差が大きすぎる。何でだろう。
 おでん屋さんで、はんぺんをを食べたことがある。ただ、積極的には食べない。一般的には、大根や玉子、コンニャク、厚揚げが中心だし、関西ではお金持ちと通は、タコやさえずりを頼む。僕は独自路線で、ジャガイモと豆腐は欠かさない。いずれにしても、おでんの具としては、はんぺんは上位ではない。
 おでん屋さん以外では、東大阪市の居酒屋さんではんぺんを食べたことはある。友人に「知り合いが店を始めたから」と言われ、連れて行ってもらった。はんぺん、大葉、メンタイコ、とろけるチーズを具にした春巻きだった。店の女将は「素人料理で」と言っていたので、さっそく僕もズボラ料理に採用した。
 これらの経験から、はんぺんはお金をもらう店の料理にはなりにくい、という結論に達する。はんぺん自身が完成品で、店の人が腕前を見せる余地がないに違いない。その逆に、素人が作る家庭料理には持ってこいなのだ、
 今回、はんぺんと合わせたのはワカメだった。生があれが、それに越したことはないが、いつも塩蔵のものを冷凍しているので、ズボラ流でそれを使った。
 ワカメを細かく切ってボウルに入れる。量は多くする。はんぺんも切って入れる。生卵、カタクリ粉、アミエビ、お茶づけノリの素を加え、よく混ぜて練ってボール状に成型する。鍋にだしをとり、細切りにしたハクサイをゆでる。味つけはみりん、酒、しょうゆ。はんぺんボールを入れてさらに煮る。
 今回はカタクリ粉も多めに入れて、はんぺんボールの分解は免れた。ただ、ボールが大きすぎた。ゆでると膨らむのを、うっかりしていた、はんぺんは完成品だが、それを料理しようと思うと、いくつもの落とし穴がある。それに気づかないのが、素人とも言える。(梶川伸)2025.04.15
 

更新日時 2025/04/15


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