編集長のズボラ料理(677) 卵焼きのおでん風
卵は使いやすいから、よく料理に使う。1つの理由は、安いからだろう。
スーパーだと、10個入りのパックが200円台だから、1個20 数円。僕は毎晩缶ビールを飲む。ちゃんとしたビールなら、1缶200円ほど。発泡酒なら100円余り。それに比べると、卵は安いもんだ。
だから、卵だけは少し高いものを買っていた。スーパーの建物の中に、自然食品などを売っている薬屋さんがテナントとして入っていて、そこで地元の有精卵を売っていたからだ。1パック300円弱だったから、1個につき10円弱を上乗せするぜいたくである。
このところ、卵の値段が急騰した。1パック300円近くにアップした。そこで、僕はニンマリしてしまった。有精卵との値段差が縮まってきたのだ。ますます有精卵を使うようになった。しかし、間もなく有精卵も値上げが始まり、また元の値段差になってしまった。
そのように時代に翻弄されながらも、卵をよく使うことには変わりない。卵料理は結構多いこともある。卵ご飯、卵焼き、だし巻き、ゆで卵、スクランブルエッグ、錦糸卵、茶碗蒸し。
でも、できれば、目新しいものも作ってみたい。そん時の僕の得意技は、居酒屋さんに行くことだ。居酒屋さんでは、だし巻きは定番だが、時に変わったメニューがある。
随分前になるが、神戸市のJR三ノ宮駅の高架下の居酒屋さん「金盃」に友人と行ったことがある。冬だったので、「おでんで一杯」の作戦だった。そこには、卵焼きのおでんがあった。
普通の卵焼きがおでん鍋に入っていて、ロールキャベツ、大根、ジャガイモと一緒に皿に入れてもらった。結構大きかったので、うれしくなった。珍しいおでんと思って友人に告げると、「コンビニでも売っているよ」と言われ、ガックリしたのを覚えている。
今回は卵焼きのおでん風。まず、卵を卵焼きを作る、1つに卵2個。小さければ3個。鍋にだしを取り、みりんとしょうゆを加えて熱し、その中に卵焼きを入れて煮る。あまりにも簡単だから、卵には青ネギのみじん切りを加えてみた。
それだけだは安易すぎるので、ほかの具材と一緒に煮た方がいい。その方が味に奥行きが出る。もしくは、うどんの具 にするか。月見うどんはあるが、卵焼きうどんはお目にかからないから。(梶川伸)2023.07.31
更新日時 2023/07/31