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編集長のズボラ料理(626) 高菜漬けのかき揚げ

揚げすぎて油っぽくならないように

 半田舎に住んでいる。散歩するには良い場所だと思っている。
 夏は暑いから、昼間歩く気にはならないし、それどころか熱中症の危険がある。そこで午前5時台に自宅を出た。20分ほど歩けば、田畑が広がり、朝の清々しさを味わことができる。太陽が昇って暑くなるころには家に帰ってくる。これが半田舎の「田舎」部分の良いところ。
 寝坊しても大丈夫。歩いて2分の場所に大きなイオンモールがあり、イオン内散歩という手があるからだ。これが「都会」部分の良いところ。
 8時に食料品売り場は開くが、もう少し我慢する。9時になると、食料品以外のイオンスペースが開くが、さらに少し待つ。10時になれば。イオン以外のテナントも開店し、これで2階から4階(1階は駐輪場など)の散歩コースが整う。
 この散歩コースは涼しかqった。外がいくら暑くても、汗とは無縁である。疲れれば、通路にいすもある。トイレもある。
 一回りで30分。のどが渇けば、フードコートで水も飲める。ただ、イオン際歩には、注意するん点がいくつかある。屋外散歩のような速度で歩くと、冷房の中の散歩がまる分かりになるので、いかにもショッピングを楽しんでいるように、歩くスピードを落とす必要がある。また、席が開いているからといって、スターバックスには入ってはいけない。あくまでも目的は散歩で、散歩は金を使わずに帰ってこそ散歩だからだ。
 田舎部分を歩くと、いろいろな野菜をみることができる。知らないものがたくさんある、農作業をしている人がいると、聞いてみる。そんな楽しさがある。
 寒い時期に青々としている葉野菜を見て、聞いてみたことがある。高菜だった。高菜の漬け物は好きだが、九州の印象が強い。関西では店で食べるのは、九州の豚骨ラーメンに入っているものくらい。時には、「やまや」のレストランで、食べ放題になっているメンタイコとともに食べまくるが、これも九州の店だ。
 だから、うち近くで高菜を作っているとは、思いもよらなかった。でも考えてみれば、和歌山の目はりずしは高菜を使うから、九州に限ったことではない。では、ズボラでも使ってみよう。
 高菜の漬け物を7~8センチの長さで細く切り、ボールに入れる。小麦粉を多めに入れてまぶしたあと、水を少し加えて天ぷらの衣の要領でかき揚げのもとを作る。天ぷら鍋に2センチほどの深さで油を入れて温め、高菜を箸(はいし)でつまんで油に入れ、1回引っ繰り返して、かき揚げにする。
 夏に高菜の漬け物はあまり見ない。だから、スーパーで見つけると買う。また見つけて買う。冷蔵庫にたまる。違った食べ方がないか、ちょくちょく頭を悩ませる。(梶川伸)2022.10.12

更新日時 2022/10/12


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