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編集長のズボラ料理(561) 豚肉とマイタケのタジン鍋蒸し焼き

リンゴに大根おろしを加えてもいい

 料理器具にそうれどこだわるわけではない。しかし、つい買ってみたくなることがる。問題は、2回目を使うかどうかだ。
 前にも書いたが、友人が「圧力釜に余分があるからあげようか」と言った。ただだから、当然もらうことにした。
 大きな釜を受け取ると、友人と飲んでしまった。これがいけなかった。店からはちゃんと持ってた。帰宅するため電車に乗ると、大きいので邪魔になる。つい網棚に置いてしまった。これもいけなかった。
 家について、何だか身軽なことに気が付いた・釜がない。駅に届けに行くか。そう思ったが、思い留まった。
 数日前に、遍路用の金剛杖を忘れて、戻ってはきたが、迷惑をかけたばかり。目立つものだったので、きっと駅員さんが覚えている可能性があり、どうもバツが悪い。
 その前は、パソコンを忘れて届けた。お腹の調子が悪くなり、駅のトイレに入ったが、そこに忘れていて、無事に戻ってきたことがある。これも目立つ物だし、目立つ橋だったから、大分前のこととはいえ、お覚えられている可能性がある。
 釜の場合は、地下鉄と近鉄のどちらに忘れたかも判然とせず、しかも近鉄は途中で乗り換えている。ややこしいことになるから、結局届け出をやめてしまった。
 それからは、もらった友人に会うたびに、圧力釜の話題にならないよう、願い続けた。強く念ずれば、願いは通じる。釜の話題は出なかった。遍路に行くと、仏教詩人・農民詩人、坂村真民の石碑「念ずれば花ひらく」をよく見かけたが、その通りである。
 ところが1年ほど経って、友人が突如、「圧力が何か作った?」と聞いてきた。ちょっとうろたえたが、「豚の角煮」ととっさに言って、何とかその場を逃れた。念じても花は閉じるkともある。
 これでは友人に申し訳ないと改心し、安売りの圧力釜を買った。まず作ったのは豚の角煮。これで何とか、つじつまを合わせた。これで友人から釜のことを聞かれても大丈夫。そう思ったら、一向話題にならない。それでも2回目を使えが、釜を使うことは軌道に乗っただろうが、シンクの下の物入れに眠ったっま。
 タジン鍋がブームになり、買ってみたくなった。遍路の宿で、牛肉とゴボウのワイン煮が出て、これをタジン鍋でやってみた(編集長のズボラ料理36回)。これがことのほか気に入った。2回目も同じものを作った。そうなると、軌道に乗り、いろいろと試している。
 タジン鍋にコンブを敷き、その上に豚肉とマイタケを置き、塩、コショウ、酒をふり、ふたをして蒸し焼きにする。ポン酢にすりおらしたリンゴを混ぜ、ソースにする。普通の鍋で蒸し焼きにしてもいい。
 ハンドミキアーがほしくなって買ったことがある。1回は使ったが、普通のミキサーでも何とかなる。そう思ったらこれも、シンクの下で眠っている。そろそろ起こさなければ。(梶川伸)2021.11.12

更新日時 2021/11/12


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