ちょっと味見を(1818) 焼きさけあらほぐし釜石発
高校時代からの友人の奥さんから、小さな荷物が届いた。夫が亡くなり、3周忌をすませた報告と、彼にちなんだ品物を送ってきたのだった。商社マンとしてイランに駐在していたことがあり、1つはその際に夫婦でよく口にしたという乾燥イチジクで、「ちょっと味見を」1791回で紹介した。
もう1つは、「焼きさけあらほぐし釜石発」だった。焼いたサケをほぐして瓶に詰めたもので、2つをフィルムで巻き、セットになっていた。
東日本大震災の後の一時期、会社の仕事で被災地の復旧・復興のために岩手県釜石市に駐在したことがある。その時以来、この瓶詰めを取り寄せるのだそうだ。「これくらいしか、できないから」と。
製造は双日食料水産釜石工場、販売は三井食品。フィルムを外すと、瓶には何も書いてなかった。(梶川伸)2019.12.27
更新日時 2019/12/27