ちょっと味見を(1400) 奄糖・黒砂糖
遍路で四国霊場6番安楽寺の宿坊に泊まった時のことだ。夕食は宿泊者が午後6時から一緒にとる。私たちのグループの横は、鹿児島県・奄美から来た団体だった。若い住職が引率していた。
その中に小さな男の子が交じっていた。食事が終わり、歩き回っているうち、近くに来たので、箸袋を使って「ヘリコプター」を作って、その子にあげた。上の方で手を放すと、クルクルと回って下りていく。男の子が気に入ったようで、何度も回して遊んでいた。
団体は先に部屋に引きあげ、私たちだけが残った。しばらくして、住職が帰ってきて、奄糖・黒砂糖と黒砂糖をまぶした豆菓子を手渡してくれた。男の子はその住職の息子だった。
黒砂糖は徳之島、平瀬製菓の商品だった。お菓子として食べた。固めたものが不揃いの大きさで袋に入っている。厚さは1センチ近くある。随分甘いだろうと想像していたが、そうではない。なめているだけでは、ほんのりとした甘さで、かんだ時に甘さが強まる。だから、1つ食べ終わると、次の塊に手が出る。(梶川伸)2018.11.25
更新日時 2018/11/25