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豊島小6年生がゲルニカ作成 世界平和と環境保護へ願い込め

 豊中市立中豊島小学校の6年生107人が、パブロ・ピカソの大作「ゲルニカ」と同じ大きさ(縦3.5メートル、横7.8メートル)の絵を完成させた。6年生全員で取り組んだ卒業制作で、世界平和と環境保護への願いが込められている。

 指ごとに違う肌の色を持つ手が、暗闇から虹の中へと地球を押し上げる。地球に生えた大木からは世界中の国旗が実り、ウミガメやゾウなどの動物が寄り添い、白いハトが空を舞う――。この作品は、中豊島小の児童が毎年参加している「国際平和ポスターコンテスト」への応募作品の中から人気のあった数点を基に、各クラスから2人ずつ選ばれた実行委員6人が中心となってデザインを決め、6年生全員が今年1月から図工の時間や休み時間を利用して完成させた。

 実行委員の菅沼七海さんと原麻穂子さんは「みんなの意見をまとめるのが大変だった」と振り返った。図工科の山口三佐子教諭によると、1番時間がかかったのがデザイン画の決定だという。高塚基和君は「動物が絶滅しないよう、いろんな人種が一緒に地球を支えようという思いを込めた」と話した。井上大輔君は「木の根っこの部分が特に気に入っている」と満足そうな笑顔を見せた。

 中豊島小では日ごろから平和に関する授業が積極的に行われており、ゲルニカ制作はいわば平和教育の集大成。作品は国際子ども平和壁画プロジェクト「キッズ・ゲルニカ」にも出品された。

 作品は3月18日、卒業式上で披露される。(早川方子)

更新日時 2011/03/10


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