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おやこ劇場 豊かな心育む

1月23日に行われた例会「コメディークラウンサーカス」の舞台で、ピエロと一緒に笑顔を見せる子どもたち

 豊中池田おやこ劇場は舞台鑑賞を中心に親子のふれあい、子どもの育成を考え活動する団体だ。1973年の創設で、当時子ども会員だった人が今は親として参加することも少なくない。

 3カ月を区切りに3回の鑑賞会を行う「例会」があり、会員は月1200円の会費で、そのうち1つの鑑賞会を自由に選んで見ることができる。内容は舞台演劇、人形劇、音楽コンサートなど多岐に渡るが、それぞれ未就学児、小学生、小学高学年以上などと対象年齢が分かれるため、子どもの年齢に応じて選択できる。生の舞台に触れることで子どもたちは感受性や想像力が豊かになり、内容を理解するため自分で考える力を身に付けられる、という。

 活動は舞台鑑賞だけにとどまらない。鑑賞会の前後に開く交流会では、役者や演奏家と直接ふれ合うなど、内容に関連したイベントを行う。2010年12月の人形劇「いかりのギョーザ」の事前交流会では、色々なものを中身にした闇ギョーザ作りが開かれた。

 小学4年生以上を対象とした高学年キャンプでは、中学、高校生が中心となって企画から当日の運営まで行うため、短期間で自主性や協調性、責任感が育つという。おやこ劇場立ち上げ時から関わり、2005年まで事務局長を務めた水野寿子さんは「大人が指導すると、子どもはそれを待ってしまう。あれはダメ、これはダメと言わず、どうしたらいいかルールから自分たちで話し合って決めていく。問題が起きても『私はこう思うけど、あなたはどう思う?』と自分で考え判断させることが大事」と話す。幼稚園から入会し現在大学生の男性は「自分たちのしたいことができる。大人も一緒に、どうしたら実現できるかを考えてくれる」と話した。

 兄弟や親戚の集まりが減る中、異年齢の子どもたちが一緒に活動する場としての役割も果たしている。また、子育てのアドバイスを受けられる子育てサークルという側面もあるようだ。入会などの問い合わせは、おやこ劇場(06-6864-8011、ホームページはhttp://homepage1.nifty.com/toyonaka-oyakogekijo/)。(礒野健一)

豊中池田おやこ劇場

更新日時 2011/02/16


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