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ちょっと味見を(1016) 尼の生醤油

尼の生醤油

 兵庫県尼崎市には昔、醤油蔵’しょうゆぐら)がいくつかあって、「尼の生揚(きあげ)」醤油と呼ばれたそうだ。寒の時期に仕込み、6月末からの愛染祭りまでに搾る「低温短期仕込み」だったという。
 尼の生揚醤油保存会がその醤油を復活させたと、新聞記者現役のころに友人に教えてもらった。一時期は阪神百貨店の食料品売り場に置いていて、それを買って使っていた。いつの間にか、その売り場からは姿を消した。
 尼崎市で集まりがあって参加した際、出会った市職員にその話をすると、阪神尼崎駅北側の観光案内所に併設された店で売っていると教えられた。さっそく「尼の生(なま)醤油」を買い求め、約10年ぶりで口にした。
 透明感のある薄茶色の醤油で、それでいて本醸造の濃い口醤油と表示してある。原材料欄に書いてあるのは、大豆、小麦、食塩、砂糖、アルコール。余分な味を含まないスッキリした味で、塩分が強いが角がとれているようにも感じる。(梶川伸)2017.10.14

更新日時 2017/11/14


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