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車両を使った災害時救出訓練

車両の構造を確認する消防隊員

 豊中市消防局など9市2町の消防隊員が6月20日、阪急電鉄平井車庫(宝塚市平井)で、「鉄道災害時の安全対策研修会」を実施した。消防隊員51人と、電鉄職員22が参加した。
 研修会では車両の構造や電気機器の配置など鉄道車両の基礎知識を学んだほか、救助用資機材を使った救出や車両の窓ガラスの破壊など実践さながらの訓練を行った。参加した豊中市消防隊員の村木由隆さんは「非常時のドアの開け方や高圧電流が車両に流れていることなどが分かったので、2次災害を起こさないように、事故や災害発生時に生かしたい」と話していた。
2002年11月に、JR西日本東海道本線塚本駅~尼崎駅間で発生した人身事故の被害者を救助していた救急隊員2人が、後続の特急列車にはねられ死傷した。研修会はこの事故を機に始まった。
 この日は、災害時の現場誘導など緊急時の連絡体制や鉄道車両の知識についての講習が行われた後、消防隊員らは車庫に移動。4班に別れて、鉄道車両の屋根に上がりパンタグラフなど高圧電気機器の説明を受けたほか、車両のジャッキアップや、客席のシートを使った救出訓練などを行った。
 阪急電鉄検車課検車係長の源根保治さんは「消防隊員の皆さんに研修を通して車両の構造を理解してもらうことで、事故や災害発生時の連携に生かしていきたい」と話している。
 2005年度からは豊中市・吹田市と北大阪急行電鉄が、桃山台車庫(吹田市桃山台5)でも研修会を開いている。
=情報提供・豊中市2017.06.21

平成29年6月20日 豊中市取材メモ
写真1:車両の構造を確認する豊中市消防隊員
写真2:車両のシートを取り外し非常時の救出訓練を行う豊中市消防隊員

更新日時 2017/06/21


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