東日本大震災の岩手県に派遣された豊中市職員2人に感謝状
東日本大震災の被災地の岩手県大槌町に派遣され、復興に向けた支援業務に従事した豊中市道路建設課の中井香技術職員と藤分志保主事に、大阪府市長会会長から感謝状が贈られた。
中井さんは2015年の4月9月まで、藤分さんは10月から2016年3月まで、景観整備や道路標識、看板などの基準づくりに携わった。2は「どんどんまちができていく過程に関わることができた。現地での経験を今後の業務でも生かしたい」と話した。
豊中市は東日本大震災の直後に消防隊員を大槌町に派遣して以降、さまざまな部局の職員を毎年1~4人を派遣している。今回の派遣では「大槌町景観形成ガイドライン」の策定を担当。建物や緑化、まちの看板などに関するルール作りや補助金に関する業務などに携わった。
現在、大槌町では津波に強いまちをつくるための対策の1つとして、地面を高くする盛り土を行っている。また、復興にあたっては住民との意見交換を積極的に行い、集落や地区それぞれに合ったまちづくりに取り組んでいる。
現地の様子について藤分さんは「がれきなどは撤去されても、県道が建設途中で、まちの中心に工事作業スペースがあり、復興にはまだ時間がかかると感じた」と話した。中井さんは「震災当初は東日本についてメディアで頻繁に取り上げられていたが、時が流れるにつれて皆の記憶が薄れていく。まだ仮設住宅に住んでいる人もいるということを忘れないでいたい」と語った。
大阪府市長会を代表して感謝状を授与した淺利敬一郎・豊中市長は「豊中でもいつ災害が起こるか分からない。現地での経験をしっかりと皆に引き継いでほしい」と話した。
=情報提供・豊中市(梶川伸)2016.05.27
写真1:感謝状を受け取る中井技術職員
写真2:藤分主事と感謝状を授与する淺利敬一郎豊中市長
更新日時 2016/05/27