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南海トラフ地震を想定した災害情報の収集・整理訓練を 実施

第1報か続報かなど、確認しながら記録票で伝達する豊中市消防職

豊中市は3月22日、南海トラフ地震を想定した災害情報の収集・整理訓練を、豊中市・
池田市消防指令センター(東泉丘4)と市消防局(岡上の町1)で実施した。紀伊半島沖を震源とするマグニチュード9.0の地震が発生し、 多数の119番通報が入ったとの想定で開始。消防職員は、消防車両の出動状 況や負傷者の搬送、災害現場からの被害情報などを、記録票を使い職員間で伝達するほか、取りまとめた情報を作戦室に送って共有するなど、本番さながらの訓練に取り組んだ。
 豊中市と池田市は2015年4月から、119番通報による救急車と消防車の出動を取り仕切る消防指令センターの共同運用を開し、豊中市北消防署東泉丘出張所内に豊中市・池田市消防指令センターを開設した。同センターは大規模災害発生時に多数の通報に対応できるほか、聴覚や言語に障害のある人からの通報や、外国語での通報へも対応が可能。今回の訓練は大規模災害発生時の火災や救急情報の収集や、職員間での情報整理をスムーズに行い、迅速に効果的・効率的な災害対応に取り組めるよう実施した。
午前9時半に紀伊半島沖を震源とするマグニチュード9.0地震により、市内全域に甚大な被害が発生し、多数の119番通報が入ったという想定で訓練がスタートした。センターでは16人の消防職員が、コントローラー班、通信指令班、情報収集班、検証班に別れて訓練を実施。「タワーマンションのエレベーターが地震で停止し、閉じ込められた人がいる」「小学校で児童がけがをした」など、想定した災害情報をコントローラー班が通信指令班に伝達。通信指令班は消防隊の出動を要請するとともに、その情報を情報収集班に報告した。報告を受けた情報収集班は、火災や救急、道路状況などごとに情報を分類。断水情報や避難所となる公民館などの倒壊情報をホワイトボードに書き情報共有するほか、取りまとめた負傷者の人数や火災件数などの情報を作戦室の情報整理班に送り、情報一元化して整理した。
 豊中市消防局は「今後も繰り返し訓練を行い、大規模災害発生時の情報の一元化
に万全を期したい」と話していた。
=情報提供・豊中市(梶川伸)2016.03.22

更新日時 2016/03/22


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