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社会人落語 池田の熱い2日間 日本1は愛媛の芸乃虎や志さん

10月23、24日に第二回社会人落語日本一決定戦が開かれた。初日は池田市内6会場で予選が行われ、全国から集まった161人がしのぎを削った。翌日の決勝は、そこを勝ち抜いた10人が名人の称号をかけて争った。
 社会人落語家の大きな特徴は、自分の本職を生かした枕(話の導入部分)だ。決勝に進んだ人だけでも、高校教師、鍼灸師、市役所職員、大学の准教授など多岐にわたり、その経験をうまく話に織り込むことで、プロの落語家にはない笑いを引き出していた。
 優勝した愛媛県新居浜市の芸乃虎や志(本名:枝廣篤昌)さんの本職は精神科医だ。優勝は「夢のよう」と話し、「診療中に落語はしないが、患者さんの緊張をほぐすために、落語で学んだことは役立っている。笑うことでストレス発散になる」と続けた。大会総括を務めた桂三枝さんは「患者さんの話をよく聞かなければならない職業。聞き上手は話し上手というもので、話に淀みがなかった」と評した。
 池田の街について枝廣さんは「駅を降りた瞬間から盛り上がりを感じた。市長をはじめ、市民の方々が温かく迎えてくれ、今日は池田のお客さんに喜んでもらえるようがんばった」と語った。
 「来年もまた来たい」と話した枝廣さん。2位の浪華家勝平(大阪府吹田市、本名:岡田谷勝久)さん、3位の立の家猿之助(大阪府交野市、本名:永廣正則)さんも、それにうなずいた。
 別れのあいさつは「また来年、池田で」。決勝に進めなかった151人も、同じ言葉でそれぞれの街へと帰っていく。
 池田は社会人落語家の聖地となった。 (礒野健一)

アゼリアホール 社会人落語日本一決定戦

更新日時 2010/11/04


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