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徘徊した認知症高齢者を探すSOSメール模擬訓練

:「家に帰る」という意味で作られたカエルマーク

 豊中市社会福祉協議会(永井敏輝会長、岡上の町2)は11月11日、認知症の高齢
者が徘徊して行方不明になったことを想定し、徘徊SOSメールの配信をもとに、
地域ボランティアやメールを登録した一般住民が捜索する訓練を,上野地区と庄内南地区で行った。
 高齢化社会が進むにつれ、認知症高齢者・障害者の徘徊が増えて,一瞬も目を離せない家族や介護者の精神的な負担は大きくなっている。また、徘徊から時間が経過するほど捜索範囲は広がり、家族や介護者だけでの捜索は困難になるケースが多い。
 そこで協議会は2012年から、市内の各地区で認知症高齢者・障害者が徘徊し、徘徊SOSメールをもとに捜索する模擬訓練を始めた。これまで、3年にわたり計10地区で実施している。
 徘徊SOSメールは、警察に徘徊高齢者・障害者の捜索届を出した家族などからの申し出により、スマートフォンや携帯電話のメールアドレスに徘徊者の服装や特徴などの情報を配信し、目撃情報の提供や捜索を呼び掛けるもの。府内初となるメール配信システムとして、2007年に市と協議会が協働で運用を開始した。
 現在のメール登録者数は1288人。メールは、協議会や、市の地域福祉課、高齢者支援課、障害福祉課が連携して配信する。ま同協議会は、徘徊者の捜索を目的としてカエルマークのワッペンも作成。早期発見につなげるため、徘徊の恐れのある人の靴に付けてもらうよう呼び掛けている。
 この日、上野地区で認知症の高齢者が徘徊して行方不明になったことを想定し、呼び名や服装、身長などの特徴を掲載した徘徊SOSメールを午前11時ごろに配信。地域ボランティアやメールを登録した一般住民が、ワッペンを付けた徘徊者の捜索に協力し、訓練は終了した。同様の訓練が庄内南地区でも行われた。
訓練に協力した人は「より多くの人に徘徊SOSメールを登録してもらうことが、徘徊者の保護につながると思う」と話した。協議会は「徘徊は命に関わる問題なので、地域のまなざしでサポートできるよう協力をお願いしたい」と話している。
=情報提供・豊中市(梶川伸)2015.11.12

更新日時 2015/11/12


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