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シリア出身の大阪大学留学生が豊中市立第二中学校で母国について講演

講演するバラーアさん

 大阪大学豊中キャンパス(豊中市待兼山町)の留学生でシリア出身のバラーア・ハルタッシュさんが11月5日、豊中市立第二中学校(宮山町2、上田典子校長)の体育館で、生徒や教員を対象に、シリアの現状や文化などについて講演した。講演を聞いた生徒は「シリアについて興味を持った。平和の大切さを改めて知ることができた。自分たちに何ができるかを考えていきたい」と話した。
 バラーアさんは夢であった教員免許を取るため、シリア北部にあるアレッポ大学に進学。免許を取得して卒業後、アレッポ小学校の教員として3年間、英語で算数や国語を教えていた。
 日本に興味を持ったきっかけは、放送されていた日本のアニメ「ポケットモンスター」。その番組の終わりに表示される「つづく」という文字を見て、公用語のアラビア語よりも難しい文字だと感じたとい う。しかし、その難しい文字の勉強に挑戦したいという思いから、アレッポ大学学術交流日本センターで平仮名と片仮名を学んだ。もっと日本語を学びたいと思い、2015年4月から大阪大学豊中キャンパスで国際公共政策を専攻し、学んでいるている。
 豊中二は、2012年にユネスコスクールに加盟して以来、合学習の授業に、国際学習として他国の人をゲストスピーカーとして招き、講演を開いている。
 この日はバラーアさんは英語で話し、市教育委員会が派遣した通訳士が日本語で伝えた。シリアで戦争が始まった経緯や日本に来日するきっかけ、おいしい食べ物などを話したバラーアさんは「政治の研究をして、シリアの再建をサポートしていきたい」と今後の抱負を述べた。上田校長は「世 界の出来事に目を向けて、平和について考えるきっかけにしてほしい」と話した。
 バラーアさんは11日に、市立桜井谷小学校(柴原町3、北之防純子校長)でも講演を予定している。
=情報提供・豊中市(梶川伸)2015.11.06

シリア

更新日時 2015/11/06


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