豊中まつりでリユース食器を使用、12.8キロのごみを削減
8月1日と2日に開催された豊中まつり(豊中まつり実行委員会主催)で、豊中市は市民と協力してリユース食器を使用したり、使用済みの割りばしを紙にリサイクルしたりするなど、エコな取り組みをした。成果として、リユース食器を83.2%回収し、はがき約5000枚分の割りばしを回収することにつながった。
リユース食器を貸し出した公益財団法人千里リサイクルプラザ(西川俊孝理事長、吹田市)の大澤浩子さんは「大学の学園祭などではリユース食器が使われ始めていますが、大きな自治体を代表するような大規模なまつりで導入されたのは聞いたことがない。リユース食器の使用が広がり、使い捨ての意識を変えるきっかけになってほしい」と話している。
豊中まつりには2日間で17万3900人が訪れた。まつりでは毎年ごみが大量に発生する。ごみの管理は、実行委員会が市環境部と協力。ごみと再生資源の分別を徹底することにより廃棄物の少ないまつりに努めている。今年はごみの発生をより一層抑制するため、繰り返し使用可能なリユース食器を露店が立ち並ぶ沖縄音舞台エリアの4店舗で、初めて導入、沖縄そばなどを提供する際に、皿や丼をリユース食器で提供し、エリアの出口などで回収した。
その結果、1280枚のリユース食器を回収し、回収率は83.2%だった。リユース食器にしたことで、12.8キログラムのごみを削減した効果があった。また、使用済みの割りばしは、約16800膳を回収し、約5000枚のはがきにリサイクルされる予定だ。
まつり後に実施したアンケートでは、回答した全員がリユース食器を使用した感想について「良かった」と答え、その理由は「ごみの減量に役立った」との回答が多かった。また、使用した店舗のアンケートでは、「料理の見栄えが良くなった」と満足する意見があった一方で、回収が難しかったことや、使い捨て容器の方が安価なことなど、普及・利用拡大のための課題も見えてきた。
市減量推進課は「イベントでは使い捨ての食器が使われることが多い中で、リユース食器を使うことで環境配慮への意識が高まればうれしい」と話している。
更新日時 2015/08/18