浜村淳/桜井一枝チャリティーライブ
高次脳機能障害の人を支援する「らしんばん友の会」(小川和子会長)は10月30日(土)午後6時半から、豊中市民会館大ホール(曽根東町3)で、「浜村淳/桜井一枝チャリティーライブ 映画音楽とジャズの夕べ」を開く。
病気や事故などにより脳を損傷したことによる中途障害が高次脳機能障害で、その数は30万人とも言われている。しかし、まだ広く知られているわけではなく、障害への理解を求め、社会復帰への協力を要請する目的で、友の会がチャリティーライブを計画した。
この障害は▽日常的なものも覚えられない(記憶障害)▽集中できない(注意障害)▽感情をコントロールできない(情緒障害)などとして現れる。この結果、人間関係が十分につくれず、社会復帰が難しい。さらに、目に見えない障害なので、周りの人の理解を得にくい。
これらの障害者の訓練施設として、社会福祉法人・豊中きらら福祉会が豊中市春日町3に工房「羅針盤」を設けている。工房を利用しているのは約60人。障害を発症する前の職業での技術などを活かし、菓子や、木工、ガラス工芸の商品を作って販売している。山河正裕施設長は「何がつらいかわかってもらえないのが、この障害のつらさ。みんな地域で生活しているので、地域の方々の理解が必要」と話す。
友の会は、羅針盤を拠点にした市民グループで、会員は約30人。小川さんの夫も高次脳機能障害で、羅針盤発足時からのメンバーだったが、2005年に亡くなった。小川さんは「工房の利用者は増えている。今回のイベントの収益は、新しい施設設置の資金にしたい」と語る。
チャリティーライブは第1部が重度の記憶障害を負った男性の母が「回復の兆しから一転・新たな試練と親の覚悟」と題して話す。第2部は大阪音楽大学による演奏、第3部は浜村さんと桜井さんのトークと、ジャズボーカリストの吉田昌代さんらの公演。前売り券は3000円(チケットぴあなど)。当日券3500円(中学生以下、障害者、介助者、65歳以上2000円)。連絡は、らしんばん友の会06-6152-4770。(梶川伸)
更新日時 2010/10/15