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豊中市・日本民家集落博物館で消防訓練

博物館の職員も放水

 1月26日の文化財防火デーを前に、豊中市北消防署は22日、豊中市服部緑地1、日本民家集落博物館(井藤徹館長)で、消防訓練をした。博物館には国や大阪府の指定文化財となっている民家が全国から集められていて、消防職員や消防団員、博物館職員ら約30人が初期消火や放水などの訓練に真剣な表情で取り組んだ。
 国の重要文化財に指定されている「攝津能勢の民家」で火災が発生したとの想定で訓練が行われた。民家横から上がった煙を目撃した職員が「火事だ」と別の職員に伝える一方、消火器による初期消火や屋外消火栓につないだホース火元に向けて放水を行った。その後消防署からタンク車1台とポンプ車1台、中豊島分団のポンプ車1台が到着し、消火活動にあたった。
 初期消火を行う役を務めた博物館職員の樫本佐代子さんは「木造・かやぶきの民家を守るためには、なんといっても初期消火が大切。今日のような訓練で消火器や消火栓の使い方を身に着け、万が一火災が起こっても文化財を守っていきたい」と話していた。
 豊中市内ではでは日から26日までに原田神社(中桜塚1)など13カ所の寺社などで、消火訓練を実施する。
 文化財防火デーは1949年1月26日に、現存する世界最古の木造建造物である奈良県の法隆寺で起きた火災をきっかけに、国が指定した。
 日本民家集落博物館は昭和1954年に、豊中市立民俗館としてオープンした日本初の野外博物館。その後、財団法人日本民家集落が施設の管理を引き継ぎ、日本民家集落博物館と改名した。約3万6000平方メートルの敷地内に、東北地方から九州地方まで12棟(うち4棟は国指定文化財、5棟は府指定文化財)の代表的な民家が保存されている。=情報提供・豊中市(梶川伸)2015.1.22

日本民家集落博物館

更新日時 2015/01/22


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