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10月6日に寺本知生誕100年のつどい

豊中水平社70周年記念集会(1994年)で話す寺本さん

 「寺本知(さとる)生誕100周年のつどい」が10月6日午前10時から、豊中市岡町北3-13-7、豊中人権まちづくりセンター4階ホールで開かれる。寺本さん(1913~1996)は部落解放運動に身を投じた。今年が生まれて100年にあたるとともに、初期の解放運動を推進した豊中水平社ができて90年の年でもあり、寺本知生誕100年・豊中水平社創立90周年記念事業実行委員会(溝口正美・委員長)をつくって、つどいを開く。
 寺本さんは旧豊中村(現豊中市)生まれで、部落解放同盟の役員や大阪人権博物館(大阪市浪速区)館長などを務めた。「解放運動の文化化」を唱え、実践として詩、小説も書いた。
 つどいは、寺本さんの詩の朗読、ビデオ「人 とよなか 寺本知~つよく やさしく あたたかく~」の上映、記念講演「寺本さんを語る」などがある、参加費1000円。事務局は、とよなか人権文化まちづくり協会(06-6841-5300)。事務局長の佐々木寛治さんは「寺本さんは、人間とは何ぞやを追求した。その多面的な活動を知ってほしい」と話している。(梶川伸)

【寺本知さんの詩】
◇たわむれの石でも
「私がなにか 悪いことをしましたか!」
と悲痛な叫びをのこして一人の娘は
自らの命を絶った
差別は恐ろしい
凶器をもちいずに
人を殺す

子供が たわむれに
蛙にむかって
石を投げる
たわむれの石も
蛙に当たれば
致命傷

差別の石も――――人を殺す

くすぶる
差別が
火を吹けば
戦争となる
差別の思想は――――戦争につながる

元来
にんげんは すばらしいもの
母の泪に光る愛
平和をいだく やさしい胸
血まみれの手で
つかもうとする
自由と 平等

にんげん
この偉大なもの
憐れんだりして
にんげんを冒涜してはならぬ

にんげんは尊い

寺本知 部落解放同盟 大阪人権博物館 豊中人権まちづくりセンター

更新日時 2013/08/22


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