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新春インタビュー 浅利市長「住み続けたい街へ」

音楽、教育、空港就航都市サミットなど、昨年はソフト面の充実を図った。「住み続けたい街づくりのため、住民のみなさんの意見を取り入れたい」と語る浅利市長

 浅利敬一郎・豊中市長に2012年を振り返ってもらい、2013年の抱負などを聞いた。   (聞き手・早川方子)

――昨年はどのような年でしたか?
 「中核市に移行した節目の年だった。また、千里ニュータウンがまち開きから50年を迎えるなど、『住み続けたいまち・豊中』としての街づくりに改めて努力した年となった」

――市内各地で「まちなかクラシック」コンサートを開催していましたね。
 「市民のみなさんにも大変喜んでいただけたと思う。今後も、大阪音楽大学や日本センチュリー交響楽団など、地域にある組織や人材と協力しあって市民に提供できる事業を展開していきたい」

――中核市となり何か具体的に変わりましたか?
 「大まかに3つある。まずは公衆衛生にからむもの。停止処分を含めてさまざまな権限ができた。次に介護事業など福祉に関する分野。豊中市内には、ミニ特養(特別養護老人ホーム)も含めて介護福祉施設がたくさんある。介護事業所はマンパワーに支えられている小規模な事業所が多いが、それら介護事業者同士が協議会を作って連携し、市も指導などで関与していくことで、障害者や高齢者に対する多様な介護サービスの実現に努めている。あとは景観行政に関すること。屋外広告物にかかる事務権限が移譲され、バスやモノレールのラッピング広告(車体の広告)に関する市独自のルールを定めた。今後も地域の実情に合わせて取り組みを進めていきたい」

――豊中市を含む豊能地区3市2町に教職員の人事権が移譲されました。現場にどんな変化が?
 「始まったばかりなので変化が出るのはこれから。ただ市町が採用することで、より地域の課題にあった人材を確保できる。期待を持って取り組む一方、危ぐもある」

――どういったことですか?
 「大阪府の教職員志望者が減っていること。昨年は、長い歴史の中で初めて2次募集をした。このままでは貴重な人材が他府県に流れてしまうのではないか。大阪府の政策の範ちゅうではあるが、何らかの手立てが必要だと感じている」

――市として何か対策は?
 「豊中市をPRするDVDなどを作り、連携協定を結んでいる大学などで学生にアピールした。その結果、採用時の希望調査では、ほぼ全ての校種・教科で募集を上回る豊能地区希望者を集めることができた」

――今年の抱負をお聞かせください
「文化芸術センターや学校給食センターの建設など、住民のみなさんの意見を取り入れて着実に進めたいと思っている」

更新日時 2013/01/17


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