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池田市立歴史民俗資料館で企画展「池田の漢詩文と学問」を開催中

清地以立編「詩聯大成以呂波韻」

 12月16日、池田市立歴史民俗資料館(五月丘1、田中晋作館長)で、池田文化の一翼を担った漢詩文と学問を紹介する企画展「池田の漢詩文と学問」が始まった。2012年2月12日まで。

 江戸時代の日本人にとって、漢詩文の作成は儒学を学ぶことと一体化していた。この当時、漢詩文を作る会(詩会)は主に儒学の塾で行われることが多く、単独で開かれることは珍しかった。そのような中、田中桐江(1668~1742)が池田に「呉江社」(ごこうしゃ)という漢詩文を作る集まり(詩社)を結成。呉江社は塾から独立した詩文結社としてはもっとも早く、民間の詩社の先駆けというべきものであった。

 桐江は池田で荒木蘭皐(1717~1767)ら数多くの門人を育て、次の世代では、大坂の人々とも交流しながら池田の漢詩文化は黄金期を迎えた。

 今回は、桐江の門弟の清地以立(1663~1734)が出版した漢字の韻を和訓で引くことができる辞書「詩聯大成以呂波韻」(しれんたいせいいろはいん)や漢詩文の詠み方などを児童向けに解説した「幼学詩韻続編」(ようがくしいんぞくへん)をはじめ、箕面の滝を唐の有名な滝になぞらえた詩や春を待ちながら冬の茶席で語る風流を詠んだ詩など52点を展示している。

 同館の高野弥和子主査は「漢詩文は韻を踏むなどのルールがあり、辞書や参考書は不可欠でした。漢詩文を作るにあたり、基礎知識を身に付けた上で制作された作品とその作成過程の一端を知っていただければと思います」と話していた。

 入館無料。開館時間は午前10時~午後6時。休館日は毎週月・火曜日、祝日、年末年始(12月28日~1月4日)。歴史民俗資料館072-751-3019。=情報提供・池田市

 (進藤郁美)

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更新日時 2011/12/17


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