草の根の国際協力 のんびり空間Gula
フェアトレードの商品や途上国の人たちの手作り雑貨を販売するインドネシアンカフェ「のんびり空間 Gula(グラ)」が豊中市小曽根1にある。店主の佐藤礼さんが築60年の古民家を改装して、2010年1月にオープンさせた。料理は友人で、バリ島出身のアグスさんが腕を振るう。
民家にもともとあった欄間や和室はそのままに、祖父母の家で使われていた建具や茶ダンスなどの家具を配した。「お邪魔します」「ただいま」と玄関を開ける客もいる。店名の「グラ」はインドネシア語で「砂糖」の意味。甘いものを食べながらのんびりと過ごしてほしいという思いを込めた。
「12年ほど前、初めてバリ島を訪れた時、空気も人も懐かしいと感じた」のがインドネシアにのめり込むきっかけだった。子どものころから手作りが好きで、染色作家のアシスタントをしていた佐藤さんは、染め、織り、木彫りなどインドネシアの手作りにも強くひかれたという。
手作りの良さについて「作り手の温かみが感じられ、大事にできる」と言い、「日本での生活はもったいないと思うことが多い」と続ける。店の一隅には直接、バリ島で買い付けた雑貨のほか、モロッコやネパールなど途上国の靴、鞄、小物などが並ぶ。「ほんの少しの国際協力」と佐藤さんは控え目に話した。
ランチは2種類。ウコンがたっぷり入った野菜炒め定食(900円)は、酢漬け、エビせん、スープ、ご飯がセットになっている。日替わりでおかずが少しずつ味わえるセット(1050円)もある。インドネシア料理の定番、ナシゴレン(焼き飯)やミーゴレン(焼きそば)のほか、揚げバナナ、アイスの天ぷら、バリコーヒーなどカフェメニューもある。10月2日を最後に一旦営業を終了する予定。(進藤郁美)
更新日時 2011/09/15