日本人は和食 千里山病院院長・圖司茂和さん
糖尿病の初期治療では血糖降下剤の薬物療法が一般的だが、これとは別に強化インスリン療法というものがある。これは初期段階から短期間インスリン注射を行い、疲労した膵(すい)臓を休ませ機能回復を図るもので、千里山病院ではこの療法を積極的に取り組んでいる。
院長の圖司(ずし)茂和さんは、強化療法に加えて食生活の改善も大切だと話す。「昔ながらの和食が1番健康的で血糖値も安定する」と力を込める。
「米はそれだけでほぼ完全食。必須アミノ酸で足りないリジンは、豆に多く含まれているから、みそ汁や納豆で補完できる。カルシウムも牛乳ではなくワカメなどの海藻からとればいい」
肉食にも否定的だ。「高カロリーの食事をおいしく感じるのは、人類が飢餓状態にいた時の名残。また、獣や鳥の体温は人間より高く、その脂は体内で溶けにくいが、魚は体温が低く脂も完全に溶ける。日本人は昔から理想的な食事を確立していたんです」(礒野健一)
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更新日時 2011/06/23