このエントリーをはてなブックマークに追加

企画展「阪大生・手塚治虫」 大阪大学総合学術博物館で始まる

展示の様子

 大阪大学豊中キャンパス(待兼山町1)の同大学総合学術博物館で28日、、企画展「阪大生・手塚治虫-医師か?マンガ家か?-」が始まった。展示は、手塚さんの母校である阪大の創立80周年と、出身地である豊中市の市制施行75周年を記念して企画されたもので、医学専門部に在学した手塚さんが、医師を志しながら学生漫画家として執筆に取り組む姿を、当時の直筆原稿や写真、私物など約100点で振り返っている。

 手塚さんは、1928(昭和3)年に豊中市に生まれ、1945(昭和20)年に医師を志して大阪帝国大学付属医学専門部(現:大阪大学医学専門部)に入学。翌年に4コマ漫画「マアチャンの日記帳」で漫画家デビューを果たし、医学生と漫画家の2足のわらじで学生生活を過ごした。代表作の一つ「ジャングル大帝」も、在学中に連載を開始。卒業する昭和26年には既に売れっ子漫画家として、東京と大阪を往復する多忙な生活を過ごしていた。

 今回の企画展では、人気作「ブラック・ジャック」の直筆原稿や、手塚さんが愛用したベレー帽、医学ノートや医師免許(複製)のほか、学生時代の写真や作品のパネルなども展示されている。

 大阪大学大学院理学研究科教授で博物館長の江口太郎さんは、「展示物から、学生と漫画家を両立するための凄まじい集中力が感じ取れる。氏の医学生時代の奮闘や、背景となった大阪の文化を知ってもらい、日本を元気にする活力の一端となれば」と語った。展示は6月30日まで。5月3、4日を除く日曜、祝日は休館。開館は午前10時半~午後5時。入場無料。開催期間中は同館のセミナー室などで、手塚さんの肉親や手塚プロの関係者などを招いたミュージアムレクチャーなども予定されている。詳しくは同館06-6850-6284。=情報提供・豊中市(礒野健一)

手塚治虫 大阪大学

更新日時 2011/04/28


関連地図情報