大阪音大生らが作ったカードを若者有権者の送付
7月に行われる参議院議員選挙から選挙権年齢が18歳以上に引き下げられるのを前に、豊中市選挙管理委員会は6月6日、18歳から20歳までの新有権者の約9700
人に投票を呼び掛けるメッセージカードなどの送付を開始した。
カードの写真部分にスマートフォンをかざすと、大阪音楽大学(庄内幸町1)の学生2人が投票を呼び掛けたり、学生らが演奏したりする動画を見ることができる。この動画はスマートフォンのAR(拡張現実)アプリケーションを活用したもの。
市はこれまでの選挙で20歳代を中心とした若者の投票率が低いことから、市明るい選挙推進協議会との協働による地域での啓発に加えて、2015年4月の統一地方選挙から、近畿で初めて大学内に期日前投票所を設置するなど、若者世代の投票率向上の取り組みを進めてきた。今回の公職選挙法改正に伴い、18歳と19歳のほか、大阪府知事選挙後に20歳になった若者有権者に直接投票を呼び掛けるため、このカードなどを送付することにした。
カードに同じ若者世代の感覚を取り入れようと、大阪音大との協働により作成。カードに埋め込まれているAR動画では、音楽学部の植田唯莉さんと山田悠貴さんによる「いっしょに投票に行きましょう」という思いを込めたメッセージと、学生らの演奏によるベートーヴェンの交響曲第9番第4楽章「歓喜の歌」が流れ、新しく有権者になったことを
祝う映像を見ることができる。さらに市立千里図書館でボランティアをしている中学生から大学生くらいまでの若者世代が投票を4コマ漫画で分かりやすく呼
び掛けるリーフレットを制作した。
選管事務局は「このメッセージカードで選挙を身近に感じてもらい、今回の選挙から棄権せずに投票に行ってもらえればうれしい」と話す。
市は6月11日に大阪大学(待兼山町)で模擬投票体験などを行うイベントを開催する他、16日に豊島高校(北緑丘3)で選挙のしくみなどを説明する出前授業をするなど、新有権者への啓発を実施する。
=情報提供・豊中市(梶川伸)2016.06.07
更新日時 2016/06/07