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豊中市立中豊島小学校でキッズゲルニカ完成

完成したキッズゲルニカ

 豊中市立中豊島小学校(曽根東町6、舟岡直子校長、490人)の6年生88人が、卒業制作を兼ねて縦3.7メートル、横7.5メートルもある巨大なキャンバスに描いた「キッズゲルニカ」を完成させた。作品は縦2.3メートル、横4.8メートルの画用紙にイラストを描き、イラストの周りにも画用紙を貼り合わせている。
 キッズゲルニカは、ピカソの代表作「ゲルニカ」と同じ大きさのキャンバスに、子どもたちが平和の願いを込めた絵を作成する国際子ども平和壁画プロジェクト。6年生の実行委員が中心となり、平和学習で学んできた内容をもとに、同級生の意見7日の入学式に、体育館で掲げられる。
 2015年12月上旬から7人の実行委員が、それぞれ平和や戦争について考えた意見
を組み合わせ、同級生の意見を取り入れながら1月下旬に原画を完成。2月以降は各クラスが分担して図工の時間に、ポスターカラーで色付けしてきた。色付けが終わったイラストの周りに、6年生全員が平和への思いを描いたポスターを貼り付け、2月下旬に巨大な作品は完成した。
 作品の中心にはパズルのように描かれた世界地図の他、平和を意味する「peace」の「a」が欠けた文字などが描かれている。世界の戦争や紛争がなくならないと平和とはいえないという思いから、パズルは完成していないという意味が込められている。
実行委員のメンバーである上田賢さんは、「世界中の人が協力しないと平和にならないということを作品を見て、分かってもらいたい」と話していた。
 ゲルニカ(1973年)はスペインの画家、パブロ・ピカソの代表作で、スペイン市民戦争(1936~39)でゲルニカの町への残虐な爆撃に抗議した作品。キッズゲルニカは、第二次世界大戦後50年に当たる1995年に非営利文化団体であるアートジャパン・ネットワークによって始められ、現在はキッズゲルニカ国際委員会(事務局=東京都千代田区)が運営。「平和」というテーマと、作品の寸法以外の決まりは設けず、自由な発想での製作を呼び掛けており、中豊島小学校は2005年から参加している。(梶川伸)2016.03.
 

パブロ・ピカソ ゲルニカ スペイン市民戦争

更新日時 2016/03/13


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